日本円ハッカー部創立!ハッカソンメンバー&コミュニティマネジャー募集!
日本円ステーブルトークンを全国1億3000万人に普及させることをミッションとした分散型組織 『日本円ハッカー部』 を創立します。
HiÐΞは分散型コミュニティ構築ツールであると詠っていますが、まず自分達がコミュニティ作りのお手本を見せろという話だと思うのでHiÐΞをフル活用したガチコミュニティを創りエコシステムを牽引します!コミュニティのトピックはこちらで、今回のJPYCハンガーゲームにて僕の手持ちJPYCVPを全投入しました!活動報告や提案等、日本円ハッカー部のミッションに貢献するあらゆる記事をお待ちしています。
この記事では以下の事項についてなるべく簡潔に書きます。
- ミッション・ビジョン・バリューの仮設定
- 日本円ハッカソンにHiÐΞチームと合同で出場したいメンバーの募集
- コミュニティマネジャーを1~2名募集
- コミュマネへの報酬をクラウドファンディング
- 問題解決戦略
- エコシステム概要
- あらゆるスキルや熱量を持ったハッカー部員を募集
日本円ハッカー部
ミッション
日本全国1億3000万人に暗号通貨をマスアダプションさせる
これをハッカー部の究極の目標として、マスアダプションを実現するためのエコシステムを構築していきます。なぜ暗号通貨のマスアダプションが必要なのか?それは技術的にローコストかつセキュアで便利だからです。 安価で便利過ぎるために集権的なプラットフォームやインフラ、仲介業者が法外な手数料を搾取できる余地や徴収する必要性が減り消費者に取っても事業者にとってもライトウェイト(軽量)で効率的なよりよい社会になります。
Web2.0サービスの手数料が10~50%なのはザラですが、ブロックチェーンや暗号通貨技術によってシステム構築や運用コストが削減できれば事業者も手数料を減らすことができます。
また銀行の海外送金やクレジットカード決済等が高い理由としてそもそも何十年前から依存せざるを得ない基盤の集権型送金ネットワークが高価という問題があるのでブロックチェーンに置き換わることで根本的なインフラ手数料を排除できます。
ビジョン
Hi, Decentralization!
HiÐΞのスローガンと被りますが、できるだけ分散的な方法で目的を達成していきます。分散性は白黒ではなくスペクトラムで、マスアダプションを本気で実現するには規制当局との妥協点の模索や、ビジネスやUX関連技術面でWeb2.0サービスとのハイブリッド構築等が必要になります。完全に分散型のWEB3のみを追求してもミッションは達成できないのです。究極的にはDAOで全てが自律分散型に回るのが理想ですが、現実はプログレッシブに 『Hi, Decentralization!』 を進めていく必要があります。
バリュー
UX至上主義
既存のウェブ2.0サービスをブロックチェーンや暗号通貨によって刷新していくにはUX(ユーザー体験)で優位性を持つ必要があり、ノンクリプトな大衆にとっては裏の技術等どうでもよく目的を達成するためのUXが全てです。UX至上主義はスペクトラムな分散性を追求していく際の判断指標になるでしょう。
UX至上主義で開発されていないHiÐΞへの自戒も込めています。
活動第一弾!日本円ハッカソンメンバー募集
日本円ハッカー部の活動第一弾として、8月28日~29日の日本円ハッカソンに出場するメンバーを募集します!1チーム4名までなのでスキルによって選抜するか複数チームでの参加になると思いますが、参加希望の方は@ocrybit までDM下さい。
※この記事を書いた後に、抽選でハッカソンの参加枠から漏れてしまいました(笑)。ですので、ハッカソンには参加しないけど日本円をハックしたい方いましたらDM下さい。チームが結成されたら何らかのプロダクトMVPを開発して発表します。
チーム要件 ・チームにエンジニアが1名以上いること ・プレゼンター、企画担当、デザインなど最大4名までのチーム登録参加可能
日本円ハッカソンアイデア
— Tomoya Nagasawa | HiÐΞ (@ocrybit) July 28, 2021
分散型 $JPYC 換金プラットフォーム
クレカ => $JPYC
銀行API => $JPYC$JPYC => ATM$JPYC 担保型決済用トークン発行プロトコル
前払式バスケット型日本円暗号資産ステーブル$JPYC => $DEV ステーキング$JPYC on zkSync / Dfinity$JPYC => APY$JPYC => ファンディング https://t.co/RW68bdkcOR
コミュニティマネジャー募集
以前にもこういった開発コミュニティを運営していたのですが、コミュニティマネジャー的な役割の人がいないと活性化せず自然消滅します。ということで日本円ハッカー部のコミュニティをマネジメントしてくださる方を1~2名募集します。Discordの管理やTwitterアカウントの立ち上げ等を含め、こちらからお願いする最低限のタスクの他にご自分の力量でできる範囲で自律的にコミュニティを育てて頂けると嬉しいです。報酬は定期的にクラウドファンディングで集めたいと思いますが、集まる額は未定です。最終的にはコミュニティマネジャーなしで活性化したまま半永続する仕組みを創っていただけると最高です。こちらも希望者は簡単なPRとともに@ocrybitまでDM下さい。
クラウドファンディング
ということで、日本円ハッカー部の活動資金としてこの記事でクラウドファンディングをさせて頂きます。集まった資金は全額コミュニティマネジャーさんの報酬にさせて頂きます。日本の未来にかける皆様、ぜひその鍵を握るエコシステムの素敵なコミュニティマネジャーさんに寄付をお願いします!
エコシステム
日本円ステーブルトークンのマスアダプションを実現するエコシステムの構造とハッカー部の役割を解説します。
1. ハッカー部
ハッカー部員はエンジニア限定というわけではなく、クリエイターやビジネス、リーガル、投資家、情報発信をするエバンジェリストの方などあらゆるスキルと熱量を持った人材が必要です。ハッカー部のメンバーが分散的にツールを開発したりプロジェクトチームを作ってプロダクトを開発・展開していくことでマスアダプションが加速していきます。
0. 教育・スキルアップ・人材養成
一段下がりますが、社会に役立つプロジェクトを構築して普及させていくにはそれ相応のスキルが必要です。国内でブロックチェーン領域に挑戦するエンジニアや優秀なスタートアップ人材は圧倒的に不足していると言わざるを得ない状況です。人材養成のためのリソースやスキルアップの仕組みを整備できればハッカー部、そして業界の総力が底上げされます。一番大事なレイヤーとして土台に置きました。
2. OSSツール・フレームワーク・コンポネント
エコシステムをスケールさせるのに最重要な開発が、誰もが使えてプロダクト構築コストを下げるフレームワークや道具の開発です。和らしべでも大規模ウェブアプリの構築を高速化するNextDappをはじめ様々なOSSツールを公開していますが、まだDapps開発のベストプラクティスを浸透させるまでは至らず、様々なツールの整備が必要になります。開発に半年、数千万円かかるようなプロダクトを数週間、数十万円にコストダウンできるようなツールをOSS化できればそれを活用したより沢山の良質なプロジェクトやスタートアップが生まれるわけです。
また、ブロックチェーンやIPFS等のWeb3分散型技術スタックを使ったフレームワークを構築できればプロジェクトは運用コストをゼロに近づける事ができます。疎結合できる形のパーツ・コンポネントを開発できればコンポーザビリティを利用してプロダクトの組み合わせ爆発を起こす事ができます。
開発コスト、運用コストを圧倒的に下げ、ツールのコンポーザビリティやデータのインターオペラビリティで組み合わせ爆発を起こせる状況が目指すべきところです。アイデアがあってプロジェクトを立ち上げたら3日でMVPが出る世界です。
3. チーム・スタートアップ・プロジェクト
リモートワークや副業で分散的に働くことが浸透していて、企業に就職しなくてもリモートで集まったチームでプロジェクトを始めてそれがスタートアップに繋がるケースがどんどん増えていく予感がします。ハッカー部で開発したツールやエコシステムのネットワークエフェクトを利用してマスアダプションを促進する様々なプロジェクトが出てくることを期待します。
4. プラットフォーム・プロダクト
優秀なチームや有望なプロジェクトが立ち上がれば、マスが使えるプラットフォームやプロダクトが次々生まれることが期待できます。例えば、和らしべではコミュニティ構築プラットフォームのHiÐΞやスタートアップのタスク管理システムhideaki.等を開発しています。エコシステムを強化するようなプロダクトが生まれればマスアダプションがさらに加速するでしょう。ERC20で日本円を使えるようにしたJPYCもブレークスルーのひとつですね。
5. WEB3ユーザーコミュニティ
プラットフォームやプロダクトがローンチされるとそこにユーザーコミュニティができます。既存の仕組みでは各プラットフォームのユーザーがサービスをまたぐのは難しいですが、DIDやクリプトログイン等WEB3の仕組みを使って異なるプラットフォーム間を同一ユーザーが行き来できる世界が理想です。これによって様々なサービスがよりコンポーザブルになり、ブロックチェーン・暗号通貨を基盤としたサービスの普及が加速するでしょう。
6. 大衆
これら全てのレイヤーを経たのちに起こるのが大衆のマスアダプションで、暗号通貨が気付かないうちに社会の裏側のインフラとして当たり前に使われている状況です。おそらくマスにとってブロックチェーンや暗号通貨等という言葉を知らずとも当たり前に日本円ステーブルトークンを日常で使っている状態がマスアダプションでしょう。これを達成するには日本円決済や送金の絶対的なUXを実現する事です。
マスアダプションへの8つの障壁アップデート版
そもそも和らしべを立ち上げた時に掲げた最大のミッションが暗号通貨の国内マスアダプションを起こすということで、その障壁となる8つのボトルネックをこちらの記事に書きました。この記事は別メディアからの転載なので実際には1年半くらい前、2020年初頭に書かれたものです。
当時は2020年夏に訪れたDeFiブームもまだ到来してなくL2の話題も現実味のないものばかりだったので現在とは随分条件が変わってきます。2020年初頭の僕の見解は前の記事を参照して頂くとして2021年8月の新たな見解を書きます。
1. カストディ規制 / 交換業規制
顧客の資産を預かるなというカストディ規制に関してはDeFiのイノベーションを促進するので逆によいことだと思っています。
ただし、交換業規制に関しては依然として厄介で弊社和らしべで開発したAnytoken Payという決済プロダクトもカストディではないけど交換業にあたるとして金融庁から許可が出ていません。後にAnytoken Liteという投げ銭システムをHiÐΞに実装していますがこれはJPYCが暗号通貨ではないため暗号通貨同士の交換業にあたらない解釈になるのです。また、HiÐΞではサイト内ポイントのWPをERC20として実装することにより、JPYCやDeFiとの互換性を実現しています。
- DeFiの活用
- ERC20前払い式支払い手段トークン
- ERC20企業ポイント決済
2. 秘密鍵管理
これはAuthereum等のスマートコントラクトウォレットやソーシャルアカウントでログインできるTorusウォレット等で解決することができ、万が一アクセスをなくした時のソーシャルリカバリーも色々と研究されています。
- スマートコントラクトウォレット
- ソーシャルリカバリーウォレット
3. Gas / 手数料
DeFiのバブルで高騰したGASですが、PolygonサイドチェーンやOptimism、Arbitrum、zkSinc、StarkNet等といったL2技術で解決されつつあります。ただし、L2のGAS代はまだまだDApps等がマスアダプションするには高すぎると予想され、ノンクリプトユーザーからしたらサイドチェーンもL2も変わらないのでUX的にまだまだPolygon優勢な状況です。zkPorter等といったL3的な仕組みも開発されていますがL1のセキュリティを継承していないならサイドチェーンと大差あるのか?という疑問は沸きます。スケーラビリティの問題の解決は2022年に大きく進むでしょう。
また、HiÐΞでも利用していたBiconomyのようなメタトランザクションの仕組みがGASを完全にゼロにすることに活用できます。ただし、UX的にいうとまだまだ不安定な状況です。
ERC20やERC721、ERC1155にはApproveをメタトランザクションで実行できないため、トークンの移動や償却にApproveをするGASが必要になってしまうという弱点があります。これを解決するのがEIP2612 Signed token approvals(Permit関数)で、WPには実装されています。Permit関数が実装されたトークンであればノンクリプトユーザーに一切のGASを不要にしたUXの提供も可能になります。
- サイドチェーン
- L2 Rollups(optimistic Rollup / zkRollup)
- メタトランザクション
- Permit関数の組み込み
4. 価格変動(ボラティリティ)
これを解決するのは日本円とペッグのERC20ステーブルトークンで、GMOが米国でGYENを発行していますが日本では前払い式支払い手段のJPYCが今のところ使い勝ってが一番よくHiÐΞでも導入しています。ただし、自家型なので第三者事業者が決済に導入することはできず第三者型前払い式支払い手段の登場が待たれます。僕もWJPYという完全分散型のERC20ステーブルトークンを設計・テストネット公開したことがありますが、規制とのいたちごっこになるのでは?という点と、そうであれば結局国内事業者が使えないのでマスアダプションしないのではないかという懸念はあります。国内で分散型ステーブルトークンを法人が事業としてやるインセンティブはほぼないです。
- 日本円ステーブルトークン
- JPYC
5. 取引スピード
取引スピードが重要なのは既存のWeb2.0サービスと同様のUXを提供するためで、こちらもサイドチェーンやL2で解決されており、例えばPolygonの平均ブロック生成速度は2秒です。ただし、ブロック生成速度が2秒だからといって毎回2秒で取引が完了するわけではないのでUXに工夫が必要です。
- サイドチェーン
- L2 Rollups(optimistic Rollup / zkRollup)
6. KYC / ID
KYCはAML等の対策で金融サービス等に必要となってきますが、そもそもKYCが必要なサービス設計自体をなるべく避けるべきではないかと考えています。KYCの最大のデメリットはハッキングによる顧客個人情報の流出で近年次から次へと流出事故の事例が報告されています。個人情報を預かる事自体考え直す、もしくは暗号の仕組みで流出しても絶対に復号できない技術で実装すべきです。ゼロ知識証明を使った自己主権型アイデンティティの仕組み等も既存のKYCを刷新できるかもしれません。またIdena等が取り組んでいる人間証明をするProof of Personhood等といった技術も注目です。
DIDを活用することで匿名性を確保しつつプラットフォームをまたいだインターオペラブルなIDを実現できます。
- Self Sovereign Identity(自己主権型ID)
- ゼロ知識証明
- Proof of Personhood(人間証明)
- DID
7. マーケットプレイス / Web2.0刷新
当初、和らしべが開発を目指していたプロダクトは暗号通貨で物の売買ができるマーケットプレイスとそれに利用されるクリプト決済手段の開発でしたが、こちらに関しては随分と考えを改めピボットしています。暗号通貨のマスアダプションに必要なのは既存の高額手数料を徴収する集権型Web2.0の大規模刷新です。例えばクラウドファンディングの最王手である某ファイヤーでは直近の価格変更まで17%の手数料が徴収されていました。HiÐΞではJPYCを使って0.5%までクラウドファンディングの手数料を下げています。他にもスキルシェアプラットフォームなどで20%の手数料を取るなどはざらでしょう。日本円ステーブルトークンでピアツーピアの仕組みに置き換えることでゼロに近い手数料を実現する事ができます。マーケットプレイスも含む、Dappsによる既存の集権型サービスの大規模刷新がマスアダプションの鍵かと思います。
さらにアプリ自体をOSS化しIPFSやDfinityにデプロイすることでアプリ(ノード)を分散化させ運用コストをゼロにすることも可能です。
- 金銭のブロックチェーン管理
- データの分散型ストレージ保存
- No KYC
- Dfinity
8. 政治 / DAO / DeGov
クリプトに関する規制や税制に関しては沢山の方が精力的にその是正を求めて活動していますが、亀のような行政なので、これは相当時間がかかると考えてよいでしょう。国外で法人を建てるなどの選択肢もあるので事業者側は柔軟に対応すればよいのかと思います。消費者側の会計・税制は早急に改正されるべきですが、暗号資産ではないJPYCを使うことでバイパスできる問題もあります。
ここに関して今後注目すべきは、国境をまたいだDAOによるDeGovの概念の進化です。一国が規制できない匿名で完全に分散化されたDAOの仕組みが発展すれば、規制もそれに則して改正されるかもしれません。
- DAO
- JPYC
日本円ハッカー部メンバー募集
コミュニティマネジャーが決まっていないのでまだ何もありませんが、一応ディスコードを用意しました。こちらで落選したハッカソンのアイデア等を話し合えればと思います。なんらかのスキルや熱量を持って日本円をハックしたい方是非お気軽にお越し下さい!