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【解説記事】3-on-3バスケリーグ「BIG3」がチームのオーナーシップをNFTで販売

たろやん🔺
3 years ago
3-on-3バスケリーグ「BIG3」がチームのオーナーシップをNFTで販売3-on-3バスケリーグ「BIG3」とは発行される2種類のNFTFireティアGoldティアNFT所有者に与えられる特権チケット商品体験投票権現在の販売状況ソラナのNFTプロジェクト「DeGods」が所有権を取得Krause House DAOも購入予定まとめ・総評

みなさん、こんにちは。みなさんは3-on-3のバスケットボールリーグである「BIG3」をご存知でしょうか?つい最近2017年にできたリーグですが、テレビ放送があったり、有名な元NBA選手が参加していたりとかなり注目されているリーグです。今回はそんなBIG3が各チームの所有権をNFTという形で販売すると発表しました。本記事ではこの先進的な動きについて解説していきます!

3-on-3バスケリーグ「BIG3」がチームのオーナーシップをNFTで販売

現在、リーグには12チームが存在しており、全ての所有権をリーグが保有しています。今回のNFT販売は、各チームの所有権を1000個のNFTの保有者に渡すことで、オーナーシップを分散所有させることを目的としています。この章ではBIG3の概要と今回の主な動きを解説していきます。

3-on-3バスケリーグ「BIG3」とは

BIG3の様子
 Big3は2017年にラッパーであるアイス・キューブによって設立された3対3のバスケットボールリーグです。アイス・キューブは自身の楽曲もNFTで提供したりと、かなりクリプトに理解のあるオーナーとして知られています。

BIG3についてですが、ショットクロックが14秒であったり4ポイントエリアが設置されていたりと、通常のバスケットボールのルールとは異なる点もあります。

ジョー・ジョンソンやアマレ・スタウダマイアー、ギルバート・アリーナスといった有名な元NBA選手も参加している上に、試合にはレブロン・ジェームズが観に来ていたりと、その人気と注目度が伺えます。

BIG3の試合の様子はこちらの動画からご覧ください。

発行される2種類のNFT

今回のNFT販売では、各12チームごとに2種類のNFTを発行します。FireティアとGoldティアです。それぞれ解説していきます。

Fireティア

FireティアのNFTはチームごとに25個ずつ発行され、1つあたり2,5000ドルで販売されます。このNFTの保有者は全試合へのチケットだけでなく、運営の人事を決める権限やチームのロゴを使用する権利などあらゆるメリットや権限が与えられます。

チームの収益の40%を受け取ることにもなるそうです。詳しくは次の章で紹介します。

Goldティア

GoldティアのNFTはチームごとに975個ずつ発行され、1つあたり5,000ドルで販売されます。Fireティアと合わせて1000個ずつNFTが作られていることになります。

GoldティアNFTの保有者にもかなり強力なメリットがあります。次の章ではそれぞれのNFTを保有することによるメリットを見ていきましょう。

NFT所有者に与えられる特権

BIG3のオーナーシップ  それぞれのNFT保有者には金銭的なメリットだけでなく、オーナーとしての体験や権限も与えられます。この章ではそれぞれの特権を細かく見ていきたいと思います。

チケット

全てのNFT保有者は、全ての試合を観戦することができます。オーナーエリアに車を停め、VIPエントランスから会場に入り、VIPシートへ進みます。また、選手の練習や記者会見にも参加できます。

チケットや試合に関する特権をざっくりまとめると、以下の通りです。

  • Aレベルのケータリングを備えた予約済みオーナースイート
  • 予約済みVIPオーナーの座席セクション
  • 舞台裏へのアクセス
  • プレーヤーとコーチの出迎え
  • オンサイトゲームデー記者会見への出席
  • 一般販売前に追加の高品質チケットを購入できるかどうか
  • VIPオーナー駐車場とオーナー専用エントランス
  • プレーオフとチャンピオンシップチームのオーナーのために、最初の5列に追加

まさにチームのオーナーのように最高の席で最高の待遇が用意されています。

商品

先ほども紹介しましたが、FireティアNFTの所有者はチームの名前やロゴを使ってデザインをしたり、商売をすることができます。

もしFireティアNFTを所有しているチームが優勝すれば、選手と同じキャップや帽子だけでなく、チャンピオンリングも手に入れられます。また、テレビ中継もされるリングセレモニーにも招待されるでしょう。

体験

NFTの所有者は、ファンが決して味わえない体験ができます。以下のような感じです。

  • 試合後のオーナーパーティへの出席&選手やリーグ担当者との関連イベント
  • 選手やコーチとの出会い
  • オールスターゲームの週末にプロ選手とオーナーでバスケをプレイ
  • ドラフト前の日のパーティー
  • リーグの運営方法に関する内部情報を得るためのBIG3の創設者と経営陣とのイベントと経験
  • 練習への招待(通常は前日)
  • BIG3が上場した場合、IPO価格で株式の割り当てを取得する機会
  • 拡張チームおよび国際チームのためにNFTを事前購入する権利
  • プレーヤーとチームのNFT(所有者に最も高い番号)
  • メディアサービスに先立つプレスリリース
  • 各プレスリリースには、リリースで引用される1人の選ばれた所有者が登場
  • スポンサーが作成/提供した体験

ちょっと数が多いですが、忖度なしでどれも魅力的な体験ではないでしょうか。

投票権

通常であればスポーツチームのオーナーというのは一人もしくは少人数ですが、今回のようにチームの所有権をNFTによって分散化させる場合、運営方針を投票によって決める必要があります。また、シーズンアワードについてもNFT保有者の投票によって決める権利が与えられます。詳しくは以下の通りです。

  • アワード決定への投票   MVP   オフェンシブおよびディフェンシブアワード   ベストルーキー   ウィークリーのプレーヤーおよびコーチアワードなど
  • チームごとのCEO/社長/VPの決定(「Fire」ホルダーの中から投票)
  • 毎週のチームカラーの決定(チームごとに最低3つのユニフォームがある)
  • CBS/オンライン/PRで取り上げられるゲーム/週のプレーヤーの決定
  • チームの試合の試合後のインタビューを行う選手/コーチの決定
  • オールスター参加者への投票
  • 毎週のトップ10プレイのランキングの決定

現在の販売状況

調べたんですが、今のところまだNFTを販売している様子は見受けられませんでした。少なくとも5月いっぱいまではNFT購入のチャンスがあるそうです。しかしこの記事を書いている2022年5月3日時点ですでに購入が予定されているNFTもあります。

ソラナのNFTプロジェクト「DeGods」が所有権を取得

ソラナというブロックチェーン上のNFTプロジェクトであるDeGodsが「Killer 3s」というチームのFireティアNFT 25個を全て購入すると発表しています。

↓DeGodsがBig3のチームを購入した際のツイート

DeGodsというのはDAOという種類のオンラインコミュニティです。コミュニティのメンバーによる投票が行われ賛成多数となったため、DAOが管理している仮想通貨アドレスからお金を出してNFTを購入したという経緯となっています。

DAOについてはこちらの記事で詳しく解説しています。
Web3の誕生と現状の課題

また、DeGodsはコミュニティ専用に最大500個のGoldティアNFTを販売する予定だそうです。このDAOのメンバーは個人としてもNFTを購入するチャンスがあるというわけですね。

↓参照記事
ソラナNFT「DeGods」、米スリーオンスリー・プロバスケチームの所有権を取得

Krause House DAOも購入予定

Krause House DAOも参戦

僕が所属するDAOである「Krause House DAO」も今回のチーム所有NFTの購入に参加する予定です。

このDAOは、最終的にNBAのチームを買収・運営することを目的としており、その前段階としてBIG3のチームを買収するという流れになっています。DAOによる球団経営がうまくいけば、NBAチームを買収・運営する動きにも現実味が出てくるというわけです。

実際にDAO内での投票は、賛成100%で既に終了しています(上の画像)。金銭面でも問題はないため、これからスムーズに球団買収へと動き出すでしょう。

さらに、BIG3のリーダーチームはKrause House DAOとの長期的なパートナーになることを約束しています。DAOによる球団経営を目指すという点で、うちのDAOとBIG3の理念が一致していると言えるでしょう。

僕が所属しているこのKrause House DAOについてはこちらの記事で詳しく紹介しているので、気になる人はぜひ見てみてください。
【コミュニティでNBA球団運営】Krause House DAOの企画書を翻訳&解説

まとめ・総評

僕の個人的な感想ですが、今回のBIG3の動きは生き残り戦略としてすばらしいと思います。

BIG3というリーグは、NBAやNFLなどと比べると当たり前ですが小さなリーグであり、ファンもそれほど多くはないでしょう。そんなリーグが今後生き残っていくためには、今回のNFTによる球団の所有権の販売という方法はベストと言えるでしょう。

しかし、この行動にはリスクも伴います。チームの所有権を他人に任せるということは、コントロールが効かなくなったり、チームの発展よりも目先の利益を追求するオーナーがでてきてもおかしくはありません。

それでも、ファンがチームのオーナーシップを得ることで、チームとファン(=オーナー)が一体となった強力なコミュニティが形成されることはリーグの発展にとって間違いなく意味のあるものです。運営側が私腹を肥やすスポーツビジネスではなく、ファンにも利益を還元できるビジネスモデルが構築できるようにしたことは、ファンが応援し続けられる環境を提供するにあたって非常に重要であると言えます。

今後、BIG3だけでなく他のリーグでもこのような動きが増えてくるといいなと思います。

参照記事 BIG3 OWNERSHIP


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たろやん🔺
3 years ago
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