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The Mergeで次の10年はどう変わる?

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2 years ago
The Merge、ついに。 次の10年はどう変わる?The Mergeに関する誤解① ガス代は大幅に安くなる?② 取引は速くなる?③ ステークしたETHを引き出せる?これさえ覚えておけば安心! イーサリアム資金を狙う詐欺の特徴The Mergeのための送金や 情報提供などの準備は一切不要「ETH2」という偽トークンや 「高額報酬」などの甘い誘い文句に注意「The Merge」「Shard Chain」で エコで経済的なクリプトシーンが到来CO2の排出を99%以上カット。 安価な低消費電力デバイスでも動作可能SBINFT Marketおすすめ記事
The Mergeで次の10年はどう変わる?

The Merge、ついに。
次の10年はどう変わる?

© 2018 Advantus Media, Inc. and QuoteInspector.com


イーサリアムは、9月に予定される「The Merge」を迎えると、マイニングが必要な従来のPoWが終了し、ETH保有量で検証者が決まるPoSに切り替わります。(PoWとPoSについては、前回の記事「Proof-of-WorkとProof-of-Stake なにが違う?」を参照)

PoWの中央集権化や拡張性、高額なガス代、環境負荷について議論されてきた中で、The Mergeはこれらの問題を解決する切り口になると言われています。

より経済的で環境にも配慮されたイーサリアムへのアップデートに期待が高まる暗号資産(仮想通貨)業界。

この記事では、The Mergeによって今後のイーサリアムネットワークがどう変わっていくのか、The Mergeに関するよくある誤解、また一部で横行している詐欺に引っかからないための重要なポイントをご紹介します。


The Mergeに関する誤解

① ガス代は大幅に安くなる?

軽減は見込まれていますが、公式サイトによると大幅とまではいかないようです。

The Mergeはあくまでもコンセンサスメカニズムの変更であり、ネットワーク容量の拡大ではないので、ガス料金の引き下げには直接的にはつながらないとのこと。

ガス代の大幅な軽減は、The Mergeの次の最終フェーズとして予定されている「Shard Chain(シャードチェーン)」で本格的に行われる予定だと発表されています。

https://ethereum.org/ja/upgrades/sharding/


Shard Chainは、すべてのオペレーションをひとつのブロックチェーンで処理するのではなく、64の新しいチェーンに分散させるというもの。

これを行うことで、ネットワーク手数料と消費電力が大幅カットされ、またデバイスに保存するデータ量も減らせることから、ノードの実行がこれまでよりも簡単になることが期待されています。

2023〜24年での実装が目指されていますが、具体的な目処は経っていません。

② 取引は速くなる?

取引速度は若干上がるものの、ほとんど変わりません。

③ ステークしたETHを引き出せる?

The Mergeでは、ステーキングの引き出しはできません。次の上海アップデートで可能になると発表されています。なお手数料は、バリデータが管理するメインネットアカウントに入金され、すぐに利用できるようになります。

※①〜③ いずれもイーサリアム公式サイトの情報に基づく


これさえ覚えておけば安心!
イーサリアム資金を狙う詐欺の特徴

The Mergeのための送金や
情報提供などの準備は一切不要

BeatingBetting.co.uk


これまでイーサリアムのメインネットを守ってきたPoW。チェーンには、2015年7月の開始以来すべての取引やスマートコントラクト、口座残高が記録されています。

PoWを稼働させたままでのPoSへの移行が進められる中で、2020年12月1日には、The Merge(ETH2.0)の最初期段階である新しいPoSチェーン「Beacon Chain(ビーコンチェーン)」が誕生しました。

ここで覚えておきたい重要なポイントは、Beacon Chainは、メインネットとは別のブロックチェーンとして存在し、並行して稼働しているということ。Beacon ChainがPoSを使って実行されている間も、従来のPoWによって私たちのデータや資産は保護され続けるということです。


なので、The Mergeに参加するための資金も、それらを保護するための操作も一切必要ありません。

The Mergeのための送金やデータ提供を強いるサイトや業者は詐欺の可能性があるので、ETHやイーサリアム上の他のデジタル資産の使用者・保持者は全員このことを覚えておきましょう。

メインネットでのThe Mergeが近づくにつれ、この移行期間中はユーザーを利用しようとする悪質な詐欺が増えるため、私たちは厳重に警戒して、The Mergeのための送金や情報提供などの準備は不要であると覚えておく必要があります。

「ETH2」という偽トークンや
「高額報酬」などの甘い誘い文句に注意

The Mergeは、過去には「ETH2.0」とも呼ばれていました。

とくに新規ユーザーは「ETH2.0」という単語から、直感的にETH1.0が最初でETH2.0は後からくるもの、そしてETH2が現れるとETH1は存在しなくなると思い込んでしまう可能性が高いです。

しかし、The Mergeのプロセスに新規の暗号資産(仮想通貨)の発行はありません。

実際にこの思い込みにつけ込んで、2020年にはすでにETH2.0を騙る詐欺が発生しています。ネット上で確認されたのは、「イーサリアム2.0 プルーフオブステーク(PoS)マイニング」を提供するという巧妙な詐欺サイトでした。

「ETH2」というトークンが存在しないにもかかわらず、「Ethereum2.0」という単語が浸透したことから、「ETH2」という偽トークンの交換を持ちかけるなどしてETHを騙し取るといった詐欺の手口です。


詐欺サイトは「一生に一度の投資機会」だと強調し、定期的に高額報酬を受け取ることができるという甘い誘い文句で、0.2ETHから1024ETH以上を初期投資として送るよう促してくるので気をつけましょう。

そのほかにも、「ステーキングする際は24時間体制でネットワークに接続しておかなければ最大限の利益が得られない」と述べ、イーサリアム資金を預けてステーキングを任せるように誘導する偽プロジェクトも横行しています。

新規ユーザーの思い込み対策と、安全なエコシステム構築のために、「Ethereum2.0」という用語は廃止となり、現在は「The Merge」へと更新されています。

https://investing-network.com/


「The Merge」「Shard Chain」で
エコで経済的なクリプトシーンが到来

CO2の排出を99%以上カット。
安価な低消費電力デバイスでも動作可能

The Mergeが完了すると、CO2の排出を99%以上抑えることができ、より高性能なハードウェアに投資する必要もなくなります。

一般的なラップトップパソコンやRaspberry Piなどの安価な低消費電力デバイスでも動作できるため、軍拡競争状態にならず、電子機器の廃棄物も少なくなることが予想できるでしょう。

Wikipedia Commons


非中央集権や創造性の民主化を促し、また新しいマネタイズの方法として革命を起こしている暗号資産(仮想通貨)業界。

これほどたくさんの可能性を秘めていながら、大量のサーバー(電力)を使うという点において、環境保護の観点から問題視されてきました。

しかし一転して、まもなく完了する「The Merge」とその後の「Shard Chain」によって、この先10年の暗号資産(仮想通貨)業界は、格段と経済的で環境に優しいものへと変わり、新規ユーザーもどんどん参入してくるでしょう。

「The Merge」が8〜9月に実施されるかもしれないという報告は、イーサリアムメインネットでの試験運転成功の直後に発表されました。このニュースで、現在イーサリアムネットワークには明るいムードが広がっています!

Photo by form PxHere


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