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【おさらい】NFT登場でアートマーケットはどう変化した?

SBINFT Official
2 years ago
NFT登場でアート市場はどう変化した?大手オークションハウスが NFT参入でアートバブルに追い風美術館や批評家に代わり、アーティストと コレクターが価値付けをやりきれる面白みアート市場はテクノロジーの時代へ 皮切りとなったのはジェネレーティブNFTCryptoPunksHashmasksPFPプロジェクトを中心に ジェネレーティブNFTの流行は続くジェネレーティブNFTの次は 「手作りNFT」が流行する?SBINFT Marketおすすめ記事
NFT登場でアートマーケットはどう変化した?

NFT登場でアート市場はどう変化した?

パンデミックが発生した2020年、世界のアート市場は過去10年間で最大の不況を記録しました。

コロナ禍でアートフェアやオークションなどのイベントが制限されたことにより、世界のアート市場の売上高は前年比22%減の503億ドルまで落ち込みましたが、2021年には総売上は29%増の651億ドルまで達しています。

この見事なV字回復を後押ししたのが、NFTの技術とデジタルアートでした。

出典:The Art Basel and UBS Global Art Market Report 2022より

出典:The Art Basel and UBS Global Art Market Report 2022より


背景には、クリスティーズやサザビーズといった大手のオークションハウスがデジタル戦略を強化し、いち早くNFTに参入した流れがあります。

この記事では、コロナ禍にNFTアートが勃興した2021年前後の数字を追い、記録的な高額取引や人気のNFTアートを振り返っていきます。

NFTがアート市場にもたらしたポジティブな変化を復習していきましょう!

大手オークションハウスが
NFT参入でアートバブルに追い風

出典:Beeple『EVERYDAYS: THE FIRST 5000 DAYS』より



デジタルアーティスト・BeepleによるNFTアート『Everydays - The First 5000 Days』が、クリスティーズのオンラインセールで約6935万ドル(約75億円)で落札されたことは、アートバブルを象徴する大きな出来事となりました。

市場はNFTという新たな可能性に大きく盛り上がり、以降今日まで続々と多様なNFTアートが生まれています。

『Everydays - The First 5000 Days』は、デイセールでは100ドルスタートだったこともあり、約75億円という驚異の高額落札には、業界のみならず世界全体が話題沸騰。それまでNFTに興味関心がなかった層からも大きな注目を集めました。


この落札額は、2022年6月現在も、第2位の同じくBeeple作『HUMAN ONE』の約29億円に大きな差をつけて、NFTアートの中で最高額となっています。

オークションハウス別に見ると、クリスティーズのNFT販売額は、Beeple『Everydays: The First 5,000 Days』を含めて総額1億5000万ドル、サザビーズは8000万ドル

サザビーズは、NFTアートの入札者の78%は初めてサザビーズを利用した人たちであり、また過半数は40歳未満だったと発表しています。

美術館や批評家に代わり、アーティストと
コレクターが価値付けをやりきれる面白み

Beepleの作品は、コンセプトやビジュアルについてはそれほど革新的ではないにもかかわらず、なぜ記録的な高額取引を達成できたのでしょうか??

出典:Beeple『EVERYDAYS: THE FIRST 5000 DAYS』より

それはオークションハウスに高値で売り切る力があったからとも言えるでしょう。

これまでアート業界が、美術館やギャラリー、批評家にアートの価値付けを任せてきたところを、NFTアートのシーンでは、クリスティーズやサザビーズといったオークションハウスが率先して大胆な価値付けを行うようになりました。

これもアート業界のパラダイムシフトであり、NFTの面白いところですね!

主に大手オークションハウスでの高額落札が目立つNFTアートシーンですが、その他のNFTのプラットフォームや、低価格帯・中間価格帯のNFTアートはどのような動きを見せているでしょうか??

アート市場はテクノロジーの時代へ
皮切りとなったのはジェネレーティブNFT

出典:クリスティーズのウェブサイトより


2021年はNFTに紐づいたデジタルアート「NFTアート」が大きく盛り上がり、「NFT元年」とも言われた年。

コピーや改ざんが容易な従来のデジタルデータは、海賊版や違法コピー作品が出回りやすく、現実の資産や販売物と比較して価値を持たせることが困難でしたが、NFTによってデジタルデータも一点物の作品だと証明でき、資産になりうるということに世界が気づいた一年となりました。

皮切りとなったのは、2021年よりもうんと前の、2017年6月にイーサリアムブロックチェーン上の最初のNFTとしてリリースされた『CryptoPunks』でした。

『CryptoPunks』をはじめ、アルゴリズムによってランダムにパーツが割り当てられてつくられるジェネレーティブNFTは、低・中価格帯から販売がスタートすることもあって多くの人が注目し、社会におけるNFTの認知度を高めました!

CryptoPunks

出典:CryptoPunksより


『CryptoPunks(クリプトパンク)』は、ソフトウェア開発者のマット・ホールとジョン・ワトキンソンからなるアメリカのスタジオ「Larva Labs」によってリリースされた イーサリアムブロックチェーン上の最初のNFTアートです。

24✕24ピクセルの絵文字のようなデジタルキャラクター画像が10,000個存在し、それぞれユニークなデザインで同じものは一つとしてありません。ほとんどが人間の男女ですが、なかには宇宙人やゾンビ、猿などのレアキャラも存在します。

出典:CryptoPunksより


キャラクターのインスピレーションは、1970年代のロンドンのパンクムーブメントとサイバーパンクのジャンルから来ているとのこと。ユニークなデザインに注目が集まりました!

2017年当時、CryptoPunksの各作品は1ドルから34ドル相当という安価で販売されていましたが、その後世界全体でNFTへの関心が爆発的に高まったことで希少なコレクターズアイテムとなり、現在は最大で数百万ドルの価値を持っています。

次にもうひとつ、NFTアートの先駆的な存在として『Hashmasks』というジェネレーティブNFTをご紹介します。

Hashmasks

出典:Hashmasksより


Hashmasksは、ニューヨークの画家ジャン=ミシェル・バスキアにインスパイアされた作風が特徴的なジェネレーティブNFTです。

Mask(マスク)・Character(キャラクター)・Eye Color(目の色)・Item(所有物)・Skin Color(肌の色)の組み合わせから生まれる豊富なバリエーションによって、CryptoPunksと同様にすべての作品が一点ものとなっています。

作者不明という挑戦的な試みでありながら、一次販売は見事完売。

その後新しい作品がつくられることも再販されることもなく、二次販売でしか手に入らない、きわめて希少性と資産価値の高いNFTアートとなっています。

初期販売の売上は約10000ETH以上で、仮想通貨に詳しい人々の間では大きな話題になりました。2021年2月当時のチャートで約10億円という驚異の取引額です。

個人投資家でありNFTコレクターでもあるダニー氏は、Hashmasksの一つ『光の輪のデーモン』を420ETH(約6,900万円)を購入しています。

ここまで高く評価された理由として、Hashmasksのアートには、著作権が購入者に移動するという画期的なシステムが採用されていることも挙げられます。

ダニー氏も高額購入の理由として、作品そのものを気に入ったのはもちろん、Hashmasksの著作権の取扱にも魅力を感じたことを挙げています。

なおHashmasksでは、NCT(Name Change Token)という独自トークンを発行しており、 Hashmaskの保有者は、保有のインセンティブとして1年で約3660枚のNCTを無償で受け取ることができます。

受け取ったNCTは、UniswapやSushiswapなどの分散型取引所や、海外取引所のHot bitでイーサリアムに換金することが可能。Hashmasksを持ち続けるだけで、不労所得が入ってくるのです。

Hashmasksの所有権のみならず著作権まで手に入り、不労所得も得られるため、高い金額を払う価値はあるとされているのです。

PFPプロジェクトを中心に
ジェネレーティブNFTの流行は続く

出典:村上隆によるNFTアート『Murakami.Flowers』の公式Instagramより


こうしてNFTアートシーンは、海外は『CryptoPunks』『HashMasks』以外に『THE BORED APE YACHT CLUB』、日本は『Murakami.Flowers』『CryptoNinja』『新星ギャルバース』などのジェネレーティブNFTの好調に牽引されてきました。

NFTアートの平均価格は1年間で約10倍に跳ね上がり、2021年初頭には300ドル(3.3万円)前後でしたが、同年8月のピーク時には1万ドル(111万円)を超える記録的な数字を叩き出しています。

ジェネレーティブNFTの次は
「手作りNFT」が流行する?

出典:「新星ギャルバース」公式ウェブサイトより


NFTアートは、クリエイターが今後創作したデジタルデータにいかに付加価値を与えられるか、ブランディングや戦略を練るのが重要なポイントです。

ストーリーや個性のあるジェネレーティブNFTが流行するなかで、クリエイターは次なる新しい創作を考えなくてはなりません。

ジェネレーティブNFTは、背景、後髪、服、顔、前髪……といったように、レイヤーごとに描かれたパーツをプログラムで自動合成して生み出されてきましたが、その流行に逆行するように、次はコードを使わずに一つひとつ手作りされ、細部まで人間の創造性が凝縮されたNFTアートが登場するかもしれません。

細部まで人間の創造性が凝縮された手作りNFTは、フィジカルと同様に当然価値は高くなると予想され、またデジタルに強くない人でも比較的取り組みやすい創作方法だと考えられるのではないでしょうか。

創造によって、デジタルとフィジカルの価値の差がなくなり、また人間とテクノロジーの関係性も変わっていく新しい未来が想像できますね!


こういった新時代のなかで、SBINFTのようなクリエイターを支えるプラットフォームには、先述のオークションハウスにならって、クリエイターと協働しながら積極的な価値づけを行っていく使命があります。

日本初のNFTのマーケットプレイスnanakusaを前身とする『SBINFT market』、今後ますますのクリエイティブな展開にご期待ください!クリエイターと、クリエイターを支えたいコレクターの皆さんの参加をお待ちしています。


SBINFT Market


公認されたコンテンツホルダーやNFT販売事業者、個人活動するクリプトアーティストが制作したNFTの販売(一次販売)及び、利用者同士が保持しているNFTを売買(二次販売)できるNFT売買プラットフォームサービス。
SBINFT株式会社が運営する。


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