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”殺人率”世界一の国の女性大統領 - Xiomara Castro

biyori
2 years ago

ホンジュラス、その名前を聞いたことがある人はそこまで多くないのではないでしょうか。中米に位置しニカラグア、グアテマラ、エルサルバドルと国境を面している小さな国のことで、人口10万人当たりの殺人数が100件ほどと、世界で最も殺人率が高い国として知られています。

なぜここまで高い殺人率を誇ってしまっているのかといえば、その原因は貧困にあるといいます。ホンジュラスはその昔、豊かな土壌や豊富な水、航行可能な河川を持ち合わせていたのにもかかわらず、スペインから見過ごされてきました。

スペインはそのころ強大な力を持っていましたが、グアテマラに本拠地を置いたことでスペインの行政官がホンジュラスに来ることはなく、むしろ僻地として排斥的な態度をとられてきました。

その後、フランシスコという革命家が現れ中央アメリカを統一しようとしますが、処刑されてかえって混乱を招きました。

そんな状況の中、働き手となる人々は過去40年にかけてどんどんと外に逃げていき、国内には女性や子供、年長者などが主に残るようになり、徐々に受動的になっていきました。

殺人率が高い理由は単に貧困がひどいからではなく、それに相乗して麻薬が蔓延し最大のギャングである「マラス」が存在し簡単に取り締まれていないことがあることも原因の一つです。

ホンジュラスから抜け出した移民は数多くいますが、その移民の子供がホンジュラスに戻ってきて根無し草のような状態になっているところにマラスのような衝撃のある暴力団が生まれたと考えられています。その実態は入れ墨を全身に入れており、畏怖の念を突き付けているような外見をしています。

現在米国には70万人のホンジュラス人がおり、彼らがホンジュラスの財政状況を助けているとされています。

極度の貧困の末、ほとんどの若者は仕事に就くことができず自分の居場所をマラスに求めるしかないというのが現状のようで、いまもマラスは勢力を広げています。ホンジュラスをはじめとしたラテンアメリカではスラムが多く存在しており、努力が報われることはまれで、ほとんどないといいます。有能な人物だとしてもよほどのコネがない限りは成功しないのが実際のところです。

人権団体からは政府は何もしないから逃げることしかできないとあきらめており、バナナ共和国としての課題性は抜けることができるのか注視されています。

そんなホンジュラスに2022年、女性初の大統領が誕生しました。カストロという人物はついにその座を手にし、つい最近「台湾と中国」との関係強化を図ったのです。正しくは、台湾と関係を強化し、中国に対しては強硬姿勢をとりました。

カストロは、1982年の民政移管以降で国民党でも自由党でもない初めての大統領でもあります。実は彼女の政権誕生には前話があり、そもそも選挙で勝った場合サルバドールナスララという人物に国民議会の主導権を渡す約束をしていました。しかし、今年の選挙の際、カストロが所属する政党の内部で本来とは異なる政党に投票する議員が続出し、カストロは自身の党の議員を処分しました。最終的に大統領となった彼女は演説の中で経済の破局の再建を誓いました。

今後のホンジュラスの動向を追うことは中南米の情勢を理解するうえでも重要なことです。


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biyori
2 years ago
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