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DAOヶ島の議論まとめ ~住宅編~

火炎舌
3 years ago
青ヶ島の住宅事情1.コンテナハウス2.3Dプリンタ住宅3.プレハブ4.ダンボールハウス5.地中建設6.現地木材調達まとめ

この前NHK「100カメ」で青ヶ島の特集をやっていたので、思い出したようにDAOヶ島の記事を書く。

今回のテーマは住宅確保について。

最近はDAOヶ島ディスコードもあまり覗いていなかったが、ここ数ヶ月で新規移住者の住宅についてどうしようかという話で盛り上がっていたので、まとめてみる。

そもそもDAOヶ島ってなんだよという方はこちらの記事参照。
青ヶ島に移住する予定の岡部さんとNaruminくんのインタビュー

青ヶ島の住宅事情

離島で建築物を作るのは難しいと思っていたが、最近新しいシェアハウスが建ったらしい。 島にはコンクリ業者もあるらしく、思ったよりも住宅建築のハードルは低そう。

しかし、今後、仮移住者が増えてきた場合には、一軒ではとても足りない。

また、日本で一軒家住宅にかかる建築費の平均は約3500万円程度らしいが、とりあえず試しに住んでみよう建ててみようで出せる金額ではない。 安価かつスピーディに住居を用意する選択肢は考えておきたい。

現在の青ヶ島では、空き家が多いが(島を出る人が多い…)、持ち主不明の土地権利問題は面倒くさいので、そのまま流用するのは困難。 新規で建築または設置する方法を考えないとならない。


1.コンテナハウス

contena (https://studio-sense.jp/column/6543/)

文字通り、コンテナの中に居住空間を作るもの。 船で物資を輸送する際にはコンテナ単位が主だし、離島では一番現実的なアイディアに思える。 バヌアツのクリプト特区Satoshi Islandの居住区もコンテナっぽい。

contena (https://www.satoshi-island.com/)

建築基準法が定める耐久性の問題から、海上輸送コンテナをそのまま流用して安価に作るのは難しい。しかし、最近ではコンテナハウス用のコンテナを扱っている業者もいるので、買ってきて置けば良い。

業者はこんな感じ。
https://2040.jp/blog/

コンテナサイズについてググってみると、海上輸送の規格品としては長さ40フィート(約12m)と20フィート(約6m)があるらしい。 輸送用の規格品以外では10フィートなどもある。 一人分の居住スペースとしては、それなりに使えそうなレベルである。
https://dax-pros.com/container-size.html

コンテナハウスでは、基本的には複数コンテナを接続して住居にする。 長屋のように、キッチンや風呂トイレを共同にすればコストは更に抑えられるかもしれない。

【輸送】
港から設置場所までの輸送が困難かもしれない。港にはクレーンがあるので、ある程度のサイズはトラックに積み込めるが、設置場所にはクレーンはない。

クレーン車があればいいが、2~3tのコンテナを吊れるサイズの車を離島に輸送できるのだろうか? また、島内にはトンネルなどの陸路での制限もあるので、確認が必要。

船運送業者の料金表によると、20フィートコンテナ輸送で40~50万円程度。これも結構馬鹿にならない。

【コスト】
単純なコンテナの価格は20フィートで一個20~100万円程度。 しかし、電気・水道などのインフラ設備や基礎工事費などを込みにすると、最低でも300万円程度はかかる模様。 窓やドアの設置、床や壁などもこだわり始めるとキリがない。 かなり簡素にしないと、低価格住宅としては使えないかも。

コンテナハウスの価格例
https://containerworks.jp/cost-tax-insurance-investment/price.html
https://a-k-home.com/price/

オサレなコンテナハウスを建築したら一般住宅並の3500万円になってしまった例もある。
https://containerworks.jp/cost-tax-insurance-investment/price.html

2.3Dプリンタ住宅

3dp (https://www.businessinsider.jp/post-219772)

ここ数年で一気に増えてきた、3Dプリンタで製造するタイプの住宅。一般的な工業3Dプリンタでは溶かしたプラスチックを成形するが、建築用ではセメントを流して成形する。 中国やドイツ、アメリカなどでは結構研究や製品化が進んできているし、日本でも建築業者が実証実験に取り組み始めているらしい。

メリット
・複雑形状を作りやすい
・プログラムで自動的に動くので組立て等の人的作業を削減できる
・設計から施工までの工数が大幅に短縮できる

デメリット
・材質が建築基準法にひっかかるので現状の日本では利用が困難
・外装工事のみで電気、水道設営などまでは行えない。プラスで工事は必要
・鉄筋などで強化できない(中国の工事現場ではプリント中に人間が鉄骨を挿入している動画は見たが・・・)

地震台風大国の日本では、安全面もきちんと保証しないとならないだろう。現時点ではまだ使い物になるかは疑問。

【輸送】
建築用3Dプリンタは大型のリニアレールで動作するものが多いため、プリンタ本体を離島まで輸送できないのでは?と思っていたが、 自走式ロボットアーム状のプリンタもあるらしい。これだとレールではなくクローラでXY軸方向の移動ができるため、サイズはかなり小さくなり船で輸送もできそうな感じがする。

材料は通常のセメントではなく特殊モルタルらしいが、これさえ調達できれば輸送はそれほど難しくなさそう。

【コスト】
アメリカでは60万円(為替でだいぶ変わってるかもしれない)程度で一軒建てられるというが、外装建築だけで内装や工事を含めればもっとかかるのではないかと思われる。 とはいえ、トータルで500万円もかからなさそう。
https://news.yahoo.co.jp/byline/kandatoshiaki/20190523-00126910

日本のニュースで300万円で建てられると言っていたのがこれ。Sphereの名前通り、球形状で不安定に見えるが、この形状だと 床面積10m^2以下となり、複雑な申請が必要な建築基準法の対象外となる。
https://cloudsao.com/SERENDIX-SPHERE

3.プレハブ

昔ながらの組み立てハウス。 現実的ではあるが、安く済ませようとすると安っぽくなるのは否めない。 外見をこだわりすぎると、一般住宅と大差なくなる。
工事現場かな?

pre (https://yokota-house.com/difference/)



【輸送】
組んだ状態ではなく、ある程度バラしたら輸送もできそう。 価格Comでは離島の配送は不可になっているので、交渉は必要だろう。

調べるとトイレ用プレハブなどもある。世の中探せば色々あるものだ。
https://spacecreate.jp/product-use/toilet/

【コスト】
wikipediaによると、日本の災害時等に使われる仮設住宅はほとんどプレハブらしいが、1戸当り253万円以内とする法律があるため、このくらいの価格なのだろう。 価格Comでは6畳で80万円程度だった。


https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BB%AE%E8%A8%AD%E4%BD%8F%E5%AE%85

4.ダンボールハウス

「ネウロ」で出てきた時はギャグにしか思えなかったが、現実の世界でもダンボールハウスというのは実現してきているらしい。

contena (集英社 魔人探偵脳噛ネウロ)


これはオランダの会社の例。
https://yadokari.net/tinyhouse-tour/65967/

大型のダンボールを巻き付けて幾層にも重ねることで強度が増す。
流石に内装はダンボールむき出しではなく木材。

住宅としての強度は確保できていても、耐水性や耐風性には疑問が残る。潮風に耐えられるかも怪しいので、島向きには見えない。 乾燥地帯なら良いかもしれない。

5.地中建設

陸上建築じゃなくて地下を掘ればいいんだよ!!!
浸水リスクやそもそもの費用が高いので却下。 離島で重機も十分に搬入できないので、本土よりもさらに高コストになりかねない。

6.現地木材調達

輸送コストがかかるなら材料を現地調達すればいいじゃない。ということで、島内の木材を利用して建築する方法。
建材には乾燥した木が必要だが、通常は自然乾燥で何年も置いておく必要があるので時間がかかる。 ヒーターなどで熱乾燥することも可能。青ヶ島の地熱設備(ひんぎゃと言うらしい)を利用した乾燥方法も試せるだろうか?

島内に杉などの建築向きの木はあるが、すべてを賄いきれるかは怪しいし、伐採、製材の人的コストの方がネックになるかもしれない。 離島くんだりまで来てくれる林業従事者はいるのだろうか。


まとめ

ディスコードで議論されていた内容を元に、ググって色々追記して検討してみたが、世の中色々な方法があるものだと感心した。
私は建築素人なので間違っていることを書いている可能性もあるし、現時点では議論もお遊びサークルの域を出ていない。

「素人が・・・まるでわかってねえ・・・・!」と思ったプロの方がいたら、是非ともこちらのディスコードに参加して意見してください。
https://discord.gg/VfDVcddZm7


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火炎舌
3 years ago
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