クリスペのガバナンス投票案を勝手に解釈
はじめまして!
こんにちは、CryptoKoalaと申します。
普段NFTゲームのクリスペやDeFiで遊んだりしている者です。最近タイムラインで HiÐΞ をよく見るので、自分も何か書くネタができたら試してみよ~と思っていたところ、ちょうど良いネタが転がりこんできたので寝る前に雑文を書き上げてみようと思います。
この記事で話そうと思っていること
7/1のクリスペガバナンス投票で決議される運営提案のデノミ案が、要素てんこ盛りで皆様から大変評判が悪く、あらぬ誤解まで産んでいるので自分なりに咀嚼してお伝えしたいと思っている次第です。
クリスペガバナンス投票?
すみません、説明を端折りすぎました。
NFTゲームのクリスペでは、各プレイヤーがNFT等の所有量(Total Asset Value)に応じて投票数を持ち、1か月に1回運営の方向性やカード能力の調整について投票をするというガバナンス機能を持っています。ガバナンストークンを使ったDAOはDeFi界隈では見慣れた光景になってきましたが、NFTとガバナンスを結び付けている例は世界でも他に類を見ないクリスペのユニークポイントです。
「SPLの購入価格の変更(デノミネーション)」案を要素分解してみる
上記画像の通り「SPLの購入価格の変更(デノミネーション)」という案が6/29に提示され、7/1に賛成または反対を各プレイヤーが投票することになっています。ちなみに、"SPL"とはゲーム内通貨のことです。なんだか沢山文字が書いてあって良いことなのか悪いことなのかよくわかりませんね。わかりやすいように勝手に要素を分解してみます。
① SPLのデノミ
一番わかりやすいこの部分ですね。
これまで0.1ETH=1,000SPLだったのが、0.1ETH=10,000SPLになります。10倍ですね。所持しているSPLも10倍になるとのこと。
これ自体には、基本的に何の意味もありません。大事なことなので強調しています。何の不利益もありません。例えば、これによって皆さんの持っているNFTの価値が10倍に希釈されることなどは起こりません。「ETHの価格が変わったからデノミが云々」ともしかしたら運営は言っているかもしれませんが、それも関係ありません。単純に単位が変わるだけです。(ETHの価格が変わったから~は、④のレジェ販売価格変更にかかる要素)
何の意味もないですが、同じゲーム通貨をもらえるのであればたくさん量がもらえると嬉しいのが人間の認知バグであると聞いたことがあります。これは余談でした。
② ゲーム内手数料の割引
SPLが10倍になったものの、一部の手数料はそのまま据え置きされるとのこと。
言い換えると、下記手数料は割引されるということです。
- Primeの価格
- ブロンズカード購入の価格
- ギフト手数料
- フレーバーテキスト変更手数料
- クリスペSのイラスト変更手数料
- トレード出品価格の最低値
- レジェンドレンタルの出品価格の最低値
これは大部分の人にとっては嬉しい変更でしょう。レジェンドをレンタルしている側の人は出品最低価格が下がってしまうので、嬉しくない面があるかもしれません。
③ ゲーム内報酬の減額
同じく、SPLが10倍になったものの、一部の報酬はそのまま据え置きされるとのこと。
言い換えると、下記報酬は減額されるということです。
- デイリーボーナスで得られるSPL
- ミッション報酬
- バトルポイントランキング報酬
- ブロンズカード売却の価格
これは逆に多くの人にとって嬉しくない変更でしょう。特に「ゲームをやった分だけ稼げる!」というところにクリスペの魅力を感じている人にとっては大きな痛手となる改悪だと思われれます。
運営の肩を持った発言もしておくと、これらの無料で配られるSPLは(当たり前ですが)無から湧いて出てくるものではなく運営の体力を削って捻出されているものです。当然わたしもたくさん無料でSPLをもらえたら嬉しいですが、それによってクリスペが将来的に継続できなくなったりするのであれば、自分としてはそれはハッピーな展開ではないなと思ったりもします。
#クリスペ
— Rain_Maker(猫龍)@ブロックチェーンゲーマー (@b_sangoku) June 29, 2021
デノミネーションの件は、双方の気持ちがめちゃわかる分、難しい提案だなと感じています。
まず、運営の当初想定以上のSPLが配布されているのは確かで、
それが原因でサービス運営に支障が出るならば、単純にクリスペ好きな人間として避けたいなと思います。
クリスペはこれからなので🐈🐈
④ レジェンド・リミテッドレジェンドNFT販売価格の変更(減額)
ゴールドNFTの販売価格はSPLに合わせて10倍にする一方で、レジェンド・リミテッドレジェンドNFT販売価格は据え置きにしており、実質的にレジェNFTの販売価格を減額しています。
運営の説明によると以下の理由によるものです。
また、予定している次回のリミテッドレジェンドのセール開始価格は715,982 SPLです。これは現在の約71.6ETH相当で、ユーザーが購入不可能な価格であり、リミテッドレジェンドの二次流通価格とも大きく乖離しています。 (セールの開始価格は前回のリミテッドレジェンドを参照しますが、ダッチオークション形式のセールであるため、時間経過とともに価格が徐々に下がり、カードが購入されると価格が上昇します) 以上の理由から、円とSPLの価値バランスとレジェンドのセール開始価格を是正する
上記は妥当とも言えますが、クリスペ運営は前回のリミテッドレジェンドNFT販売時も同様に販売形式の変更を加えており、行き当たりばったり感は否めず賛否両論があるのはしょうがないと言えます。個人的にはリミテッドレジェンドNFTを買って使いたいので安くなるのは歓迎ですが……。
運営提案の賛否をどう考えるか
①ー④のように要素に分解すると論点がわかりやすくなったのではないでしょうか。運営提案に「デノミネーション」とあるので10倍になるSPLがどうか……と考えがちですが、ポイントはそこにないことがわかります。ちなみに自分はこのように案を咀嚼しています。
- まず大前提として自分の持っているNFTの価値に基本的に影響はない。
- 手数料が減る。嬉しい。
- 報酬が減る。悲しい。
- でも、報酬を減らさないとゲームが持続できなくなって突然サービス終了しちゃったりするかも。それは悲しい。
- レジェンド販売価格の変更、安くなるのは良いけど行き当たりばったりだよね。
基本的には、「手数料の減額」と「報酬の減額」がトレードオフなのでそこに焦点を当てて投票に問うべきだと思っており、「レジェンドの販売価格変更」は全く別の話なので別の投票とすればこんなにみんなが混乱することはなかったのかなと思っています!(もしくは、販売価格は運営の生命線なのだから勝手に決めても良いと思いますよ)
さいごに
この案が可決されるにせよ否決されるにせよ、よく理解されないままで投票が進むのは気持ち悪いなと思ったので、おせっかいながら記事を書いてみました。理解に誤りがある部分があれば教えてくださいね!(説明を端折っているところはあるものの大筋は掴んでいると思ってます)
そして、こんな記事を読んでクリスペに興味を持った奇特な方がいれば、ぜひ一緒に遊びましょう!