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ExcelのVBAでシート間の重複なしデータ転記を自動化する方法

SHOGAKU
a month ago
ExcelのVBAでシート間の重複なしデータ転記を自動化する方法はじめにVBAコードの全体像コードの詳細解説1. 変数の宣言と初期設定2. ディクショナリオブジェクトの使用3. シートAのデータ処理ループコードの使用方法カスタマイズのヒントまとめ注意点先頭のゼロを確実に保持してデータを転記する方法(最終修正版)修正箇所修正後の完全なコード解説注意点まとめ

ExcelのVBAでシート間の重複なしデータ転記を自動化する方法

こんにちは。今回は、ExcelのVBAを使って、あるシートから別のシートへデータを転記する際に、重複を自動的に除去する方法をご紹介します。

はじめに

Excelで作業をしていると、あるシートのデータを別のシートに転記したいけれど、重複は除きたいという場面によく遭遇します。今回は、「シートA」のA列とB列の組み合わせを取り出し、重複なしで「シートB」のA列とB列に転記する方法を解説します。

VBAコードの全体像

まずは、コード全体を見てみましょう。

Sub GetUniqueCombinations()
    Dim wsA As Worksheet, wsB As Worksheet
    Dim lastRow As Long, i As Long, writeRow As Long
    Dim dict As Object
    Dim key As String
    
    ' シートの設定
    Set wsA = ThisWorkbook.Worksheets("シートA")
    Set wsB = ThisWorkbook.Worksheets("シートB")
    
    ' ディクショナリオブジェクトの作成(重複チェック用)
    Set dict = CreateObject("Scripting.Dictionary")
    
    ' シートAの最終行を取得
    lastRow = wsA.Cells(wsA.Rows.Count, "A").End(xlUp).Row
    
    ' シートBの書き込み開始行
    writeRow = 1
    
    ' シートAのデータを処理
    For i = 1 To lastRow
        key = wsA.Cells(i, 1).Value & "|" & wsA.Cells(i, 2).Value
        
        ' 重複していない場合のみ処理
        If Not dict.Exists(key) Then
            ' ディクショナリに追加
            dict.Add key, 1
            
            ' シートBに書き込み
            wsB.Cells(writeRow, 1).Value = wsA.Cells(i, 1).Value
            wsB.Cells(writeRow, 2).Value = wsA.Cells(i, 2).Value
            writeRow = writeRow + 1
        End If
    Next i
    
    MsgBox "処理が完了しました。"
End Sub

コードの詳細解説

1. 変数の宣言と初期設定

Dim wsA As Worksheet, wsB As Worksheet
Dim lastRow As Long, i As Long, writeRow As Long
Dim dict As Object
Dim key As String

' シートの設定
Set wsA = ThisWorkbook.Worksheets("シートA")
Set wsB = ThisWorkbook.Worksheets("シートB")

ここでは必要な変数を宣言し、作業対象のシートを設定しています。

2. ディクショナリオブジェクトの使用

' ディクショナリオブジェクトの作成(重複チェック用)
Set dict = CreateObject("Scripting.Dictionary")

ディクショナリオブジェクトを使用して、重複をチェックします。これにより、処理速度が向上します。

3. シートAのデータ処理ループ

' シートAの最終行を取得
lastRow = wsA.Cells(wsA.Rows.Count, "A").End(xlUp).Row

' シートAのデータを処理
For i = 1 To lastRow
    key = wsA.Cells(i, 1).Value & "|" & wsA.Cells(i, 2).Value
    
    ' 重複していない場合のみ処理
    If Not dict.Exists(key) Then
        ' ディクショナリに追加
        dict.Add key, 1
        
        ' シートBに書き込み
        wsB.Cells(writeRow, 1).Value = wsA.Cells(i, 1).Value
        wsB.Cells(writeRow, 2).Value = wsA.Cells(i, 2).Value
        writeRow = writeRow + 1
    End If
Next i

このループでは、シートAの各行を処理し、A列とB列の値を組み合わせてキーを作成します。そのキーがディクショナリに存在しない場合のみ、新しく追加してシートBに書き込みます。

コードの使用方法

  1. ExcelのVBEを開きます(Alt + F11)。
  2. 新しいモジュールを挿入します。
  3. 上記のコードをコピーして貼り付けます。
  4. マクロを実行します。

カスタマイズのヒント

  • 列を変更したい場合は、wsA.Cells(i, 1)wsA.Cells(i, 2) の数字を変更します。
  • エラー処理を追加したい場合は、On Error GoTo ErrorHandler を使用し、エラーハンドリングのセクションを追加します。

まとめ

このVBAコードを使用することで、シート間のデータ転記作業を効率化し、重複を自動的に除去することができます。大量のデータを扱う際に特に役立つでしょう。

注意点

  • 大量のデータを処理する場合は、実行に時間がかかる可能性があります。
  • マクロを有効にするために、Excelのセキュリティ設定を確認してください。

以上で、ExcelのVBAを使ったシート間の重複なしデータ転記の自動化方法の解説を終わります。この方法を活用して、より効率的なExcel作業を行ってください。


  • 補足

O列、P列、そして、先頭の0を残す検討

先頭のゼロを確実に保持してデータを転記する方法(最終修正版)

前回の説明にも不十分な点がありました。確実に先頭のゼロを保持するには、値だけでなくセルの書式も転記する必要があります。以下が正しい方法です。

修正箇所

  1. セルの値と書式を両方転記します:
' シートBに書き込み
wsB.Cells(writeRow, 1).Value = wsA.Cells(i, 15).Value
wsB.Cells(writeRow, 2).Value = wsA.Cells(i, 16).Value
wsB.Cells(writeRow, 1).NumberFormat = wsA.Cells(i, 15).NumberFormat
wsB.Cells(writeRow, 2).NumberFormat = wsA.Cells(i, 16).NumberFormat
  1. キーの作成時もTextプロパティを使用して、表示される値を基準にします:
key = wsA.Cells(i, 15).Text & "|" & wsA.Cells(i, 16).Text

修正後の完全なコード

Sub GetUniqueCombinations()
    Dim wsA As Worksheet, wsB As Worksheet
    Dim lastRow As Long, i As Long, writeRow As Long
    Dim dict As Object
    Dim key As String
    
    ' シートの設定
    Set wsA = ThisWorkbook.Worksheets("シートA")
    Set wsB = ThisWorkbook.Worksheets("シートB")
    
    ' ディクショナリオブジェクトの作成(重複チェック用)
    Set dict = CreateObject("Scripting.Dictionary")
    
    ' シートAの最終行を取得
    lastRow = wsA.Cells(wsA.Rows.Count, "O").End(xlUp).Row
    
    ' シートBの書き込み開始行
    writeRow = 1
    
    ' シートAのデータを処理
    For i = 1 To lastRow
        key = wsA.Cells(i, 15).Text & "|" & wsA.Cells(i, 16).Text
        
        ' 重複していない場合のみ処理
        If Not dict.Exists(key) Then
            ' ディクショナリに追加
            dict.Add key, 1
            
            ' シートBに書き込み
            wsB.Cells(writeRow, 1).Value = wsA.Cells(i, 15).Value
            wsB.Cells(writeRow, 2).Value = wsA.Cells(i, 16).Value
            wsB.Cells(writeRow, 1).NumberFormat = wsA.Cells(i, 15).NumberFormat
            wsB.Cells(writeRow, 2).NumberFormat = wsA.Cells(i, 16).NumberFormat
            writeRow = writeRow + 1
        End If
    Next i
    
    MsgBox "処理が完了しました。"
End Sub

解説

この修正では以下の点を改善しています:

  1. Valueプロパティを使用して元の値を転記します。これにより、数値や日付などのデータ型が保持されます。
  2. NumberFormatプロパティを使用してセルの書式を転記します。これにより、先頭のゼロを含む書式設定が保持されます。
  3. キーの作成にはTextプロパティを使用します。これにより、表示される値(先頭のゼロを含む)を基準に重複をチェックします。

この方法を使うことで、元のデータの値と形式を正確に保持したまま、ユニークな組み合わせを抽出し転記することができます。

注意点

  • この方法では、元のセルの値と書式の両方が転記されます。そのため、シートAで先頭にゼロがある数値は、シートBでも同じように表示されます。
  • 数式が入力されているセルの場合、数式自体ではなく計算結果が転記されます。数式を転記したい場合は、別途対応が必要です。

まとめ

ExcelのVBAでデータを転記する際、値だけでなく書式も考慮することが重要です。ValueプロパティとNumberFormatプロパティを組み合わせて使用することで、元のデータの見た目と内容を正確に保持したまま転記することができます。また、重複チェックにはTextプロパティを使用することで、表示される値を基準にユニークな組み合わせを抽出できます。

この方法を活用することで、先頭のゼロを含む数値や特殊な書式のデータも、正確に処理することができます。



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SHOGAKU
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