HiÐΞ

【掌編】降羊

東雲いづる⋈Izuru Shinonome
5 years ago

「一週間早ければ間に合ったのに……」

空から大量の羊が降り注いだのは、私たちが息子を二人平らげた後だった。

普段は暦どおりに降羊(こうよう)が発生するのだが、今年は一か月の大遅刻となった。一度の降羊は島の住人四か月分の食料だ。

この季節は外界との行き来が出来なくなる。だから降羊がなければ飢える。ただそれだけのこと。

ともあれ、羊は来た。

待ちきれず餓死や自殺で二割ほど人口が減ってしまったけれど。


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東雲いづる⋈Izuru Shinonome
5 years ago
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