nanakusa presents 「THE GALLERY」__アーティスト特集 NY_氏
nanakusa presents 「THE GALLERY」
nanakusa各アーティスト特集
NFTアートが育てる新しい文化
〜メディアアーティストのNY_氏が語る、作品への想いとNFTアートの未来〜
[注釈]クリプトアート:特定の暗号通貨と関連づけられているデジタルアートのこと。1.自己紹介
画像提供:NY_氏
NY_(エヌ・ワイ)です。よくニューヨークさんですか?と聞かれるんですけど、Nは中野のNで、Yはぼくの下の名前から。・・・はい、イニシャルです。_(アンダーバー)は、ニューヨークじゃないよというアピールです(笑)
今は日本での活動がメインですが、2022年以降はアメリカのニューヨークやシリコンバレーでの活動を目指しています。 アメリカでは日本語の名前の方がウケがいいらしいので、本名での活動も考えています。
出身は静岡県です。前職の頃は、新幹線で毎日静岡から東京に通勤していました。2020年からは地元にてアート制作に専念しています。
はい。映像の編集や合成からキャリアをスタートしており、大手出版ベンチャー企業でのディレクター時代はアニメ、ゲーム、CM、映画予告のディレクションをしてきました。絵師さんのディレクターもしていたので、選定からクオリティチェックから技術面の確認まで、プロとしてかなり厳しくオーダーしていました。
2010年から、仕事と平行しながらメディアアートの創作をスタートしました。
ぼくの作品のアイデアは、基本的にはビジョンとして「降りて」きます。でも、昔は本業が忙しかったので、「作りたい」という強い気持ちと多くのアイデアを力ずくで押し殺していました。確実にこのストレスが原因で2009年頃に大病を患っているんです。それで「アートをやらなかったらまずいな」と思い、2010年から創作をはじめました。
そうですね。例えば、ぼく映画の仕事をやっていたんですけど、映画を一本まるまる見て、そこからいいカットを持ってきて、自分でナレーション原稿を作ります。そのときにぼくの頭の中に映像が全部記憶されているんですよ。こういった、映像や画像などのビジョンに関する特殊能力は昔からあります。
あと小説も大丈夫で、例えば30巻あるうちの15巻まで読んで、そこから1、2年経ってもいきなり16巻からスタートすることもできるんですよね。全体的な記憶力がいいというよりは、映像や画像、作品などの記憶に特化しています。
これは昔からそうで、子どもの頃からメディアやアートが大好きだったので、将来は映画に関わる仕事をしようと考えていました。
タイトル:flare001
画像提供:NY_氏
長く映像の経験を積み重ねてきて、動画というものが「素晴らしい瞬間的な美しさが存在するのにも関わらず、一時的な存在である。」という事に落胆し、この瞬間的な存在を永遠のものにしようと、新しい価値の創造に挑戦するようになりました。
2010年から額縁の中でエンドレスで動く墨絵「動く墨絵」を制作、展示してきました。
「墨」と「3DCG」を使用して制作するぼくの作品は、概念や、目に見えないものを表現していて、日本の古い伝統技術と新しい技術の融合は、複雑で緻密な新しい表現方法になっています。
額縁の中に入れた動画を表示する装置として、独自にApple公認のアプリケーションを開発しました。アプリケーションという専用の空間は、メディアアーティストとしての一貫した価値を維持するための大事な要素として認識しています。
https://www.youtube.com/watch?v=TVp9PxZT_bw
当時画期的であったメディアアートの「動く墨絵」は、海外展示、在シンガポール日本大使館JCCでの展示や伊勢丹での販売をさせて頂き、驚きの声を頂いたのを今でも覚えています。
今年からは、メディアアートの権利を保証する手段としてNFTを利用させて頂いています。また、NFTアート単体としても販売しています。
2.代表作
タイトル:dimension
画像提供:NY_氏
イーサリアムのアイコンをアートにしました。ぼくが関わっている暗号通貨はビットコインではなくてイーサリアムなので、これをモチーフにしています。ぼくはイーサリアムの概念が世界を変えると思っているし、物事の尺度や次元が変わるシステムだなと思うので、「dimension」というタイトルをつけました。
3.作風
「異質なもの同士のハイブリッド」がぼくの作品の個性です。3DCGと墨という新旧の技術を使い、特殊効果で合成して作ります。前職で培ったCGや合成、墨の技術が、今のぼくのアートに繋がっています。この文脈をとても大事にしています。
全ての作品に共通するのは「目に見えないもの」の表現です。例えば、体内に流れるエネルギーや、概念、死生観などを表現したくて、どちらかといえばわかりにくいもの、表現しにくいものを形にしています。
デジタルアーティストとしては2010年から活動していますが、その頃から海外でやることしか考えていなくて。海外に出るならアジアっぽい方が個性になるなというのは自分の中にありました。
映像の世界って、なんだかんだ言ってNo.1はアメリカなんです。もちろん最近は色々な状況がありますが、アメリカでも特にハリウッドから派生する映像技術やデザイン会社が世界のトップを走っていて、他の国はそれを追随している状況が多くあります。ですので、この流れを汲む日本の映像クリエイターがそのままアートの方向に行こうとすると、どうしても西洋においては没個性になりやすい。これはぼくの中では「違うな」と思いました。
NFTアートは新しい分野なので、業界に明確な定義が作られていないものも多いです。その中で、コレクタブルのような作品は、ぼくはNFTを使ったプロダクト系の作品のようであると感じています。このような作品は、早く大量に作り、流行りに乗るのが大事だと思います。
逆にぼくの創作物のように一点モノで勝負をしているアーティスト作品は、創作や展開に時間がかかるので、一点一点が「際立ってナンボ」だと考えています。そこの棲み分けはハッキリ別れているんじゃないかと思います。
そうです。一人の人間としての生き様を表現していきたいです。
アーティストとして活動する中で、NFTアートの中にはアート、プロダクト、デザインなどの複数の分類が存在するのではないかと考えています。世間はこれらを「NFTアート」としてひとくくりにしている感がありますけど、ぼく自身は、混ぜこぜにするのはなるべく避けたいなと思っています。
タイトル:light002
画像提供:NY_氏
そこに気づいてくれたのすごく嬉しいです。龍ってどんな絵でも大体怖い顔をしていますけど、ぼくは優しくてイケメンな子を作りたかったんですよね。ぼくの中の龍はそうなんです。鱗もなくて、エネルギーが湧き出ているような感じ。
ある方が「うちの犬の顔に似ている」と言ってくださってめちゃくちゃ嬉しかったです(笑)。犬って可愛いので。
4.クリプトアーティストになってみて
クリプトの世界って、競争じゃなくて共存や共創、共栄がすごく大事なんですよね。何かいいことがあったらその人を褒め称えたりとか、メリットのあることをしてもらったらこちらも情報を提供するとか。文化として、そういうのが自然に出てくる感じです。
そうですね。これって本当に画期的だなと思っています。
タイトル:strings
画像提供:NY_氏
今はとにかく自分の作品に深みを持たせて、磨くことに集中して、これまで世界に存在しなかったものを創っていきたいと考えています。その過程で、コラボレーションの機会があれば喜んでさせていただきたいです。
どなたかとコラボすることを主眼に置いてしまうと、それはあくまでも商業ベースになってしまうので、そうではなくてまずは自分自身と向き合っていくことが健全だと考えています。
ビジネスマターで考える人も必要だし大事な視点だと思いますが、ぼく個人としてはバブルに関しては早く過ぎ去ってほしい(笑)です。そして、本当にやる気のある本物の人だけが残ってほしいです。
業界自体が洗練された状態になると、社会からのNFTアートに対する認識が変わってくると思うんです。もしも、熱意と愛情がある人たちを中心にしっかり盛り上がっている世界があったら、その世界への信頼と実績は確実に積み上がるのではないでしょうか。ぼく自身、アーティストとしてできる貢献や責任について、いつも真剣に考えています。
そうですね。もしnanakusaが誰でも彼でもOKよとなっていたら、今ほどの熱はなかったかもしれません。**マーケットプレイスがアーティストを選定して世に出している。**これがnanakusaの盛り上がりの重要なファクターになっていると思います。
5.nanakusaに入ってみて
nanakusa社長の高さんや社員の皆さんとは沢山お話しさせていただいて、色んなことを教えてもらいました。作家同士だけではなくて、マーケットプレイスとも双方向に対等にコミュニケーションが取れるという環境が本当に素敵です。
クリプトアートのことをビジネスマターで考えている人と、そうでない人がいます。今、双方は確実に違う路線になっていますが、今後はより明確に別れてくるでしょう。
ビジネスマターの人たちは、クリプトアートでお金が稼げないと思ったらあっさりと引き下がります。見切りをつけるのが早いんですね。
でもnanakusaのチームはビジネスマターではなくて、より文化的なものを大切にする人たちであると感じています。nanakusaに応募している方も、「アートの世界で生きるんだ!」という方や、本当に好きでしょうがないという方が多い。ビジネスは当然大事なんですけど、それ以上に愛情を持って関わっている方が多いというのが、ぼくの感じているところです。
nanakusaがアーティストを「選定」するのはすごく大事なことだと思っています。良質な仲間がNFT業界全体にいい影響を与えられるまで育つ、という状況をぼくは夢見ています。
対外的と対内的のふたつを想定しています。
対外的には、nanakusaが良いマーケットプレイスであるということを作家としてアピールしていきたいです。ぼくというアーティストがしっかり大きくなって、その影響力を持ってnanakusaに貢献するのが大事だと思っています。その時に、共存・共創・共栄のカルチャーが生きると思います。
ぼく、nanakusaのnoriさんの「適当でいいんですよー」とか「楽しくやりましょうよ」っていうのがすごい好きで、むしろあれじゃないとダメだと思うんですよね。楽しくないとプロジェクトってハジけないんですよ。今後もそういう、楽しくてクオリティの高い、信頼のおけるマーケットプレイスになってほしいです。
対内的には、ありがたいことにnanakusaからモデレーターのお誘いとかも受けているので、ぼくの知っている技術面と経験を活用していただくことができるんじゃないかなと思います。
ぼくはYouTubeにチャンネルを持っています。作家としてファンを作っていきたいので、作品だけではなくて、ぼくの普段の制作の様子とかを動画とかで発信していきたいと思っているんです。海外にチャレンジする様子もドキュメンタリーとしてやりたいなって思っていて。
自分で動画をYouTubeにアップするのはもちろんなんですけど、もしよろしければ、nanakusaの方でも記事化してもらえたらすごく嬉しいなと思っています。よろしくお願いします。
6.今後のテーマ
タイトル:gate_poseidon's soul_w
画像提供:NY_氏
ぼくの作品にはいくつか柱があります。
1 CGのみで表現するシリーズ
2「龍」のシリーズ
3「イーサリアムなどのアイコン」をベースとしたシリーズ
4 抽象的な作品シリーズ
5 新しい試み
などです。
そして、「墨」と「キラキラしたCG」という表現方法を今後も続けていくつもりです。このふたつは、国籍を問わず万人にウケがいいことが、海外や国内での実際の展示を通して分かりました。お客さんのリアルな声や表情も作品に反映させていく姿勢です。
あと、モチーフとしてイーサリアムを使いたいです。ぼくとしてもハマりましたし、お客さんも好きみたいなので。
そして現代は海外渡航が困難になっていますが、僕はアート制作で生きていくと決めているので、海外には命を賭けて臨むつもりです。
7.活動予定(スケジュールなど)
2021年10月 国内EDM DJとのコラボレーションNFT作品、限定リリース。
2022年 海外での制作を目標に活動。
8.アーティスト紹介、URL
画像提供:NY\_氏一時的な存在でしかない“動画”に、“物”としての恒久的な存在価値を与える新しい価値の創造に、NFTという新しい武器を持って、今も挑戦し続けています。
NFT活動歴
2021年4月Crypto Art Fes 出品(ヴァーチャル展示)
2021年5月Non-Fungible Tokyo 2021 登壇
2021年7月CAWA出品(ヴァーチャル展示、フィジカル展示)
2021年7月NYアート展(世界でもまだ珍しかったN F Tのフィジカルの“個展”)
2021年9月Abema Prime 出演
U R L
Twitter:https://twitter.com/_NYstudio
Gallery:https://oncyber.io/nyartworks
Instagram:https://www.instagram.com/nystudiooo/?hl=ja
YouTube:https://www.youtube.com/channel/UC8S9_sf2-pKFnYETlGYOwxQ
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linktr.ee:https://linktr.ee/NY_studio
WebSite:https://nyartwoks.wixsite.com/nyart
©️NY_さんご提供の制作物の著作権は全てNY_さんに帰属します。追記(2022/3/23)
NFTマーケットプレイス『nanakusa』をリブランディングし、機能性向上と使いやすさを実現した『SBINFT Market』を2022年3月17日にリリースいたしました。
『nanakusa』は今後、公認アーティストを指す通称となります。