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設備総合効率 (Overall Equipment Effectiveness)

Kenichiro Komazawa
3 years ago

データドリブン経営というキーワードがIT業界で注目されています。企業活動で発生するデータを客観的・具体的・リアルタイムに把握し、経営の意思決定の質を高める考え方です。昔からビジネスインテリジェンスやデータウェアハウスなどで進めてきたデジタル化の活動の延長線上なのですが、より不確実性の高まっているビジネス環境の今、情報の価値が今までよりも重要になり、ITの活用がますます期待されているということだと思います。

一方、このような施策を経営層に理解してもらい、投資してもらうことは非常に難しいです。その理由は投資効果が見えにくいことが最も大きいと思います。

最近、製造業のお客様に対し、設備総合効率 (Overall Equipment Effectiveness, OEE)のソリューションを提案できないかという話がありました。この指標自体は工場などの設備に対し、どれだけの効率で製品を生み出すことができるかを計算する、とても重要なKPIですが、これは経営レベルの財務KPIにダイレクトに影響することが以下のツリーで説明ができます。

設備総合効率

ROCEというのは使用資本利益率を表し、税引き前営業利益を使用資本(有利子負債+自己資本)で割ったものです。あまり聞くことのないKPIですが、製造業では内部的な管理指標として重要だそうです。似た指標でROIC(投下資本利益率)というのがあって、これを投資家向けに公開する会社は多いのですが、ROICはP/L, B/Sから計算しやすいのに対して、ROCEは変動費、固定費の管理会計のテクニックが必要になるため、外部向けというより内部向けに使われるのでしょう。

設備総合効率を可視化でき、継続的に改善する仕組みをITで実現できれば、ROCEという経営の意思決定に使える指標がリアルタイムに把握できるため、経営者にとっては投資する価値ありと説得することができます。またITソリューションを提供する側としても、技術が経営にどのようにつながっているかを実感でき、導入するモチベーションが高まるでしょう。

このような質の高い提案をしていきたいものですね。


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Kenichiro Komazawa
3 years ago
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