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ジェネラティブNFTを販売する際の施策まとめ

shunichiro.crypto
3 years ago
なぜやるのか何もせずに人を集めて売り切るのは難しい(一般的に)価格が高い投資対象にする人がいる施策カタログ作品自体を魅力的にするバリエーションを豊かにするレアリティをつけるジェネラティブNFTで一般的に良いとされる特徴を入れる人を呼び込む情報をまとめる、準備するDiscovery(発見)Check1(確認)Share & Spread(シェア&拡散)買いたい気持ちになってもらうEngage(関係構築)買ってもらうCheck2(確認)Action(行動)買ってもらったあとも楽しんでもらうExperience(体験と経験)売り圧を逃すその後のロードマップ

2021年の後半から今まで、それなりの数のジェネラティブNFTについて、販売される様子を見てきました。

そして先日、SoudanNFTでジェレラティブNFTを販売するという話を聞きました。自分が見てきたジェネラティブNFTを販売する際のノウハウが何か役に立つかもしれないと思い、ここにまとめることにしました。 もちろん、全てのNFTを見れているわけではありませんし、私が普段見ているのはInternetComputerのNFTなので、Eth系はあまりカバーできていません。他にあればコメントいただけると助かります。

なぜやるのか

「Whyから始めよ」ということで、まずはなぜやるのかということを書いておきます。

何もせずに人を集めて売り切るのは難しい

先日話題になった鉄腕アトムのような超有名作品であれば別ですが、1000〜10000点の作品を買っていただくのは容易では無いでしょう。そのため、普段接点のない方に興味を持っていただいて購入してもらったり、1人に1点だけではなく、2点、3点と買っていただく必要が出てくるのだと思います。

(一般的に)価格が高い

NFTは安くはありません。特にジェネラティブNFTはジェネレイトするぶん、作成するものも多くなりますし、技術的な難易度も高いです。そのため、製作期間が長くなり、必要とする技術スキルやそれを提供する関係者も多くなるので、安く作ることは難しいと思います。なので、ちらっと見て買うというものではなく、よく吟味して、魅力を感じて納得した上で買うものだと思います。

人が何かを購入するまでの心の動きはモデル化されおり、時代によって変わるようです。(参考:時代によって変わる購買行動プロセス。初期から最新まで7つをご紹介)なんとなくですが、ジェネラティブNFTがプロダクトを発表してから販売するまでは、このような動きになっているように思います。

  • Discovery(発見):NFTプロダクトを見つける
  • Check1(確認):自分が情報を追うに値するかどうかを判断する
  • Share & Spread(シェア&拡散):良さそうなものであれば周りに共有する
  • Engage(関係構築):NFTプロダクトチームの発表を聞いたり質疑応答をしたり、イベントに参加したりロールを獲得するなどで関係を構築する
  • Check2(確認):NFTプロダクトやチーム、コミュニティを見て、買うかどうか、すぐ買うかどうか、どれくらい買うかを決める
  • Action(行動):販売されたときに購入する
  • Experience(体験と経験):買ったことや、自分が手に入れたものを周りに共有する。その後のアップデートや追加施策についても、体験と共有が続いていきます。

施策は、プロダクトを発見してくれた人に、なるべく順調にこのステップを上がってもらうためのものです。

投資対象にする人がいる

自分が買いたいものを買うのであれば、欲しい人が買って、売りても満足、買い手も満足なのですが、NFTの場合は売買差額で利益を出そうとする人も多いです。僕も利益が出せるものなら出したいですw そのような人は最初に数点〜数百点をまとめて買います。そして、その後に高値になるのを待つのだと思います。

ですが、そのような人は価格が値崩れした場合には損切りのために売る人もいるため、フロア価格(そのジェネラティブNFTの一番安い価格)が一気に下がったりします。

フロア価格が下がるのは買った側はもちろん、おそらく販売した側も嬉しくありません。買った側は自分が買ったものが「買った時の値段の価値がない」ということになってしまい、悲しいです。作品自体は良くても、残念な気持ちになります。

販売した側は、完売したあとであれば売上自体は既に立っています。ですが、それで一生食べていけるわけではありませんので、次のプロダクトを作っていくと思います。それを販売する際に他の人から見て「前回の作品は価格割れしているな」というのがわかってしまうので、やはり嬉しくないと思います。買ってくれた人が損をしているというのもまた、嬉しくないと思います。

施策カタログ

ここからが本編です。

作品自体を魅力的にする

絵が美しいとか可愛いとかカッコイイとか、技術的に新しいとか、流行りの技術だ、、、などの一般的な作品自体の魅力はここでは割愛します。でも作品の魅力は一番大事だと思います。それがあってこその、他の施策ですよね。

バリエーションを豊かにする

ぱっと見た目でわからないよりは、個々に特徴が大きく異るほうが良いでしょう。また、組み合わせとなるパーツの箇所も、ある程度は多いほうが良いでしょう。

レアリティをつける

あえてレアリティなしで作っているジェネラティブNFTもありますが、個人的にはパーツによるレアリティがあったほうが「これが欲しい」と思う人が増えるので、良いように思います。

ジェネラティブNFTで一般的に良いとされる特徴を入れる

金色、目からビーム、王冠、天使の輪など、一般的にジェネラティブNFTでレアリティが高いと言われているものは、作品に組み込めるのであれば用意したほうが良いように思います。

人を呼び込む

情報をまとめる、準備する

Twitterのアカウント、Discord、あとは専用のサイトを準備できるのであれば準備します。そこに、ユーザーが知りたい情報を載せましょう。必要な情報はこんな感じでしょうか。

  • Discordでのルール
  • 作品の内容
    • 作品の内容
    • チームの情報
  • 販売情報
    • 販売点数
    • 販売開始日
    • 販売方法
  • ロードマップ
    • 今後の予定など

この時点では、販売手段などは決まっていなくても良いと思います。

Discovery(発見)

ここでは、いかに多くの人のプロダクトを見つけてもらうかです。つまり、より多くの人の目に触れるのが目的です。

告知する

作成したTwitterアカウントやチームの各個人のアカウントで、プロダクトのことを告知しましょう。(これは言われなくてもやると思いますけど、一応書いておきます) その際のゴールは、Discordに入ってもらうことです。「プロダクトを知ってもらう」で終わるのは、その後の継続的な情報提供や関係構築が難しくなるので勿体ないです。

Check1(確認)

ここでできるのはここで出来ることは、あまり無いと思います。というか、今まで準備したものを、ユーザーが見て判断する、ということになると思います。

Share & Spread(シェア&拡散)

拡散してもらう

プロダクトを発見して「良いな」と思ってくれた人に、Twitterでやいいねやリツイートしてもらいましょう。してくださいと単にお願いするだけではなく、してくれた人に特典を用意すると良いと思います。 まだプロダクトは出来ておらず、情報は揃っていない状態です。そのためユーザーには、継続的に情報を受け取って貰う必要があります。そのためには、Twitterのフォローに加えてDiscordに来てもらうことが大事です。Discordに来てもらうのはTwitterをフォローするだけに比べて敷居が高いので、それを乗り越えるだけの特典があると良いでしょう。特典は、後続にあるEngage(関係構築)のロールを付与するを見てください。

買いたい気持ちになってもらう

Engage(関係構築)

継続的に情報を提供する

TwitterやDiscordで継続的に情報を提供することで、ユーザーが来てくれてから販売開始までに興味を失ってしまわないようにします。 例えば私の場合だとNFTのプロジェクトのDiscordは販売済みのものも含めて50くらい入っています。なので更新がない、もしくは更新があっても大したものではないプロダクトは見なくなっていきます。 具体的には、 sneak-peak と言って作成中の作品を見せたり、作品についての情報を公開したり質問を受けるAMAを開催したりします。販売時期や価格、販売方法も大事な情報です。

ユーザーとコミュニケーションをとる

質問に答えたり、提案を受け付けたり、します。継続するのは労力がかかりますが、これをやらないとDiscordが荒れてしまい、作品が良くても買うのを躊躇してしまいます。

ロールを付与する

プロダクトに貢献してくれた人に対して、Discord上のロールを付与します。そして、付与されているロールによって特典を準備します。AirDropやWhiteListは特典そのもののロールですが、それ以外のロールの人にどのような特典を用意するかは設計する必要があります。

オーガナイザー(OG)

プロダクトのことをよく知り、新規ユーザーからの質問に代わりに答えてくれるような人をオーガナイザーとしているところが多いと思います。 きちんと設計すれば、OGユーザーはプロダクトのことを更に良く知り、購入意欲が高まる上に、チームの負担も下がるでしょう。

モデレーター(Mod)

メンバーが多様になると、言語ごとのチャンネルを作る場合が多いです。どの言語のチャンネルを作って欲しいか、アンケートを取っても良いでしょう。 言語ごとのチャンネル内をまとめたり、チームからの情報を翻訳してくれたりしてくれる人がModです。これもまた、Modユーザーはプロダクトのことを更に良く知り、購入意欲が高まる上に、チームの負担も下がるでしょう。

早期メンバー(EARLY xxxxx)

早期メンバー付与します。First-1000などと段階をつけている場合もあります。

サーバーブースター(Booster)

Discordのサーバーブースターを使ってくれた人に付与します。

エアドロップ(AirDrop)

無料で作品を1つ入手できる人に付与します。どのようにこの役割を手に入れるかは設計次第です。沢山の人をDiscordに呼んでくれた人や、ゲームやコンテストなどで優勝した人に付与することが多いです。

ホワイトリスト(WhiteList、WL)

優先的に作品を購入できる人に付与します。

チーム

運営チームは、運営チーム用のロールをつけます。そうすることで、発言が運営チームのものであることがひと目で分かるからです。

それ以外にも、VIP、ADVANCEDなど、プロダクトによって色々設定があります。ロールが複雑な場合は、ロールの説明をするだけのDiscordチャンネルを用意します。 個人的におすすめできないのは、発言数によってランク付けをしてロールを付与することです。無理やり会話したり、挨拶だけが行われるようになり、結果として良くない気がします。

イベントを行う

Discord内でイベントを行うことで、ユーザーに楽しんでもらったり、AirDropやWhiteListのロールを付与します。

クイズ

4択問題や、絵から何かを当てるものが多いです。そういうbotがあるようです。(例: https://quizbot.xyz/ ) クイズの成績上位者に、AirDropやWhiteListのロールを付与します。

画像を投稿する

面白い画像を投稿してもらうものです。チャット用の絵文字のときもあります。リアクションが多かった作品の投稿者に、AirDropやWhiteListのロールを付与します。

twitter-raid

チームのtwitter投稿に対して、いいねやリツイートをしてくれた人の中から抽選でAirDropやWhiteListのロールを付与します。

議論をする

私がいま入っているICTurtleでは、主催者からの問いに回答しています。その中から良い議論をした人に?AirDropやWhiteListのロールを付与します。 「成功の意味とは何か?」とか「自分の価値はどこから来るのか?」とか、考えさせられます。

どのようなイベントをするかは企画力が試されるところかもしれません。とはいえ、クイズと画像投稿とtwitter-raidで十分な気もします。

買ってもらう

Check2(確認)

ここでも、直接ここに対してできることはありません。今までの成果が試されるところです。 参加者が8000人くらいいても10000枚が売り切れない場合もあったので、どれくらいの人が実際に購入してくれるかは予測が難しいところですね。

Action(行動)

購入の際に出来ることはOpenSeaで販売すると多くありません。自サイトで販売すると、出来ることが広がると思います。

事前の購入

AirDropやWhiteListの人に対して、渡したり優先的に販売します。一般購入に比べて、価格を安く設定する場合もあります。

購入数の制限

1人が購入できる数を制限します。1人あたり、3つ程度にすることが多いようです。

段階的な価格の値上げ

最初は安く、徐々に価格を挙げていくことで、初期段階での購入を促進します。

まとめて買うと値引きされる

1つだけ買うよりも3つまとめて買ったほうがお得。それよりも5個、7個、10個、20個まとめて買うとさらにお得になっていく、というものです。 運営側としては総売上が変動するのでやりにくいかもしれませんが、買う側からすると「どうせ買うならお得に買うか」となります。

時間切り替え

NFTの画像が表示されて、ある一定時間が経ったら切り替わっていく。購入ボタンを押したときに表示されているものが買える、というものです。 レアリティがない場合に、自分で好みのものを選びたいユーザーの希望を叶える販売方法だと思います。Tokyo Pop Girls Collection by Onigirimanで採用されていました。Metaaniもかな?

reveal

買っても最初は何かがわからず、後で公開されるものです。 運営側で一気に公開する場合が多いですが、CloneXは自分で開けるタイプだったようですね。(買えてないのでわからない)

買ってもらったあとも楽しんでもらう

Experience(体験と経験)

買ったものをシェアするチャンネルを作って自慢し合ったりすることが多いです。せっかく手に入れたので、それを楽しめると良いと思います。

売り圧を逃す

複数を買ったユーザーの中には、気に入ったものを残して売る人もいます。そのため、売り圧を逃すための施策があると良いです。

追加AirDrop

最初からいくつかを販売せずに置いておき、購入者にランダムで付与するものです。保有数に合わせて確率を増やすかどうかは設計次第ですが、そうすればユーザーにはたくさん保有するメリットがあります。

組み合わせによるAirDrop

特定の組み合わせで3枚程度を集めると、追加ドロップが得られるというものです。 ICPetsDfinitySpaceApes がやっています。

販売価格割れの買い上げ

2時流通で特定の価格を割ったものを、販売売上を使って買い上げるものです。買い上げたものは、時期を見てイベントなどで再度配布されていくことになります。

購入者のDiscordロール付与

購入者にロールを付与することで、購入しているユーザーであると証明できます。保有している個数によってロールを分けるケースもあります。

購入者用Discordチャンネル

購入者ロールを持つ方だけが参照/書き込みできるチャンネルです。

追加AirDrop

購入者に向けて追加でAirDropをするものです。全く別のものをAirDropするタイプと、販売する作品のうちいくつかを確保しておいてAirDropするタイプがあります。

2次流通のロイヤリティ配布

2次流通のロイヤリティのうち、何割かをホルダーに還元するものです。これも、保有数が多ければ配布額が増えるので、保有する理由になります。

ほか収益のロイヤリティ配布

チームが他で収益を上げているプロダクトがある場合に、そのプロダクトの収益をNFTのホルダーに還元するものです。その際に、NFTをステーキング(預ける)ことで売りに出せないようにすると、販売されるNFTの数が減って売り圧が下がると思います。

ほかプロダクトGiveaway

ホルダー向けや、Discordの参加者向けに、ほかプロダクトのAirDropやWhiteListを抽選で付与するものです。

その後のロードマップ

最近だと、こういうのを見ることが多いです。これはプロダクトの話なので、プロダクトがやりたいことを考えると良いと思います。 ただ、大事なのは「間を空けないこと」だと思います。NFTの販売から次のステップまでが1年とかかかると、どうしても人が離れていくし価格も下がっていきます。短いスパンでユーザーに新しい価値を提供し続けることが大事だと思います。

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