歪められた市場メカニズムからの悲鳴 ②
歪められた市場メカニズムからの悲鳴 ②
※ワタクシこと、文系オヤジ・Ali-Kecosは、Cryptド素人の視点で、自らの学びを通じてHiÐΞと一般の方々を繋げるために本サイトにお邪魔してます。
当面は、こんなマニアックな話題がHiÐΞでどれだけ需要があるかわかりませぬが、標題の原稿作成に専念したいと思ってます。
で、時間の関係上、「凝ったサムネ」の作成は当面、自粛したいと思ひます。よろぴく。
前回までのあらすじ】
・新型コロナウィルスによる経済不況の比較対象はリーマン・ショックではない。
・新型コロナウィルスが何のトリガーになっているか、景気変動論のからマクロ的(巨視的、俯瞰的)な視点が肝要では?
(3) 景気変動論の捉え方
では、今日は、今般の「新型コロナウィルス感染症」の蔓延が、のトリガー(引き金)になっているか、その構造的背景や歴史的な意義から改めて考察してみたいと思います。
次の表は、経済学において広く知られている景気循環です。
ここで私は、この表を活用するに際し、次の2点に留意するべきだと考えています。
① 事象そのものではなく、その背景を追うこと
第一に、リーマン・ショックやコロナ・ショックは、それらの事象だけに焦点を当てても経済分析上、あまり意味がないということです。
リーマンの破綻とコロナ感染症のどちらも、いわば突発的アクシデントに過ぎません。
むしろ、重要なのは、そうした表層的な事柄ではなく、もっと社会的な背景の深層や、それらをトリガーとして経済に何をもたらしているかの方が余程大切だということです。
② 「歴史は繰り返す」という意味の本質を理解すること
History repeats itself.-歴史は繰り返す。
これは洋の東西を問わず、有史以来語り継がれてきた経験則であり、私たちの教訓でもあります。
ただ、例えば子よりも長生きする親がいるように、仮にキチンの波が5年以内に観測されなかったことや、コンドラチェフの波が70年後に認められたことを指摘しても、実はあまり意味がないということです。
肝要なのは、企業の在庫変動<企業の設備投資<建設需要<技術革新といった大小関係、あるいは包含関係のダイナミズムを理解することです。
(4) 「景気変動論」における「リーマン・ショック」の位置づけ
以上の視点に立つと、果たして「リーマン・ショック」はどのような因果関係で生まれ、どのようなインパクトを経済に与えたと言えるのでしょうか。
実は、2009年の「リーマン・ショック」は、2007年から発生したサブプライム住宅ローン危機と同様に、巨大企業の破綻という形で、マネーゲームに走り過ぎた金融業界の“膿“が吐き出されたものです。世界中の有り余る資金が運用先を探し、本来の実需を超えた投機話のなりの果ての姿でした。
でも、その影響を主に受けたのは、巨額の株式の売買を行っている一部の巨大企業や投資家たち、更には公的部門であり、一般国民は直接的な被害者と言えるほどではありませんでした。
(5) 地に落ちた市場メカニズムという名の「茶番」
ここで、一つ興味深いデータを頭に入れてください。
現在、株価指数「日経平均」採用銘柄225社の中で、実に日本銀行等の「公的マネー」が事実上の「筆頭株主」となっている企業が192社(85・3%)にも達しています。
皆さん、今一度、この事実を冷静に考えてみてください。
従来、私たちは需要と供給による価格決定メカニズムにもと、自由競争による経済社会に存在するべきと教科書で習ってきました。
でも、いつのまにか少数の大企業、資本家のみならず、通貨を刷ることが出来る日本銀行自らが主導権を握る官製市場とも呼ばれる歪んだ市場に陥ってしまっているのです。
確かにこれは、これまで世界恐慌やブラック・マンデーなどの幾多の株価における社会混乱を経験してきた我々が、教訓の中から導き出した市場介入策の産物です。
でも、そのことが、株主をますます肥大化させ、古参企業の淘汰を阻み、結果として勝ち組だけが勝ち続けるという出来レース市場を作り上げてしまいました。
Too big to fail、略してTBTF-「大きすぎて潰せない」
今や経済界で当たり前の聞かれるようになったこの言葉も、もはや「勝ち組」に肩入れしなければ経済社会そのものが「人質」にとられるほど、公的部門はその「共犯者」になってしまったのです。
そう考えると、トラックの運転手がいつまでも人材不足の中で待遇が改善されない、スタートアップ企業によるイノベーションがいつも巨大企業によって押しつぶされるといったお決まりの光景も何となくそのカラクリが理解いただけると思います。
市場はフェアではなく、作られた舞台である。そうです。政府は紙幣を刷っていつでも、株価を釣り上げられるのです。
少し話が横道にそれましたが、つまり景気変動論の文脈から捉えると、リーマン・ショックは歪んだ市場に対するジュグラーの波(企業の設備投資)やクズネッツの波的(建設需要)な、せめてものシグナルであったと考えるとすっきりします。
(6) 「景気変動論」における「コロナ・ショック」の位置づけ①~パクス・チャイナの可能性
これに対し、「コロナ・ショック」においては、同じ経済不況であっても、その背景や文脈が全くことなります。
では、順にキーワードとともにご紹介していきます。
パクス・ブリタニカ(Pax ritannica、1848年頃~)
-パクス・アメリカーナ(Pax Americana、1918年頃~)
-パクス・チャイナ(Pax China、2027年頃~)
新型コロナ感染症による世界の混乱がいつまで続くかどうかは現時点では誰にもわかりません。人類は、現在も進行中であるこの問題に対し、発生源やその経緯について、教科書に記載できるほどほどの定説を持ち合わせていないのです。
でも、仮に過去の2度の世界大戦のように、究極的な国際的な社会混乱が次の新秩序の形成までに要する年数を5~10年間であると仮定した場合、その後の世界は一変していることとなります。
”現在の統計手法”に拠れば、次の世界秩序を担うのは、もはや米国ではなく中国ということになってしまうからです。無論、現在、米国を始めとする西側諸国はそのことに日増しに抗しています。
憶測や陰謀論の文脈で記載するのは、本稿の主旨ではありません。そのため私はここで少し慎重に言葉を選ぶ必要があります。
しかし、図らずも(?)、世界が新型コロナウィルスによって分断化し、さらには対立が先鋭化した混乱期である現在において、
・核保有国同士の直接的な”熱い戦争”が事実上、不可能とされる中、サイバー攻撃や生物細菌兵器が次なる兵器として世界各国で注目されていたという事実
に加え、
・これまで久しく続いてきた世界の覇者としての米国の地位が交代しかねない局面に差し掛かっており、連動して圧倒的に最強な基軸通貨である米ドルの地位を及ぼしかねない状況にあること
さらに、
・過去の歴史によれば、軍事と”科学技術”は密接な関係があるということ
をここでは列記させていただきたいと思います。
今回のド文系オヤジの推薦記事】
※オイラ、いただいた投げ銭の1/3程度を勝手に「再投げ銭」することとしています。この企画ではその「再投げ銭」した記事の中からの一つをご紹介させていただいてます。
・・というワケで今回は、ワイヤーアート 作品集 2019前期②〜心の細胞シリーズ〜というタイトルで投稿いただいた「Limo@旅するワイヤー作家」さんを推させていただきたいと思います。
オイラ、とてもゲイジツを語れるほどのセンスもなくズボラなオヤジですが、記事をきっかけに作品やHPを拝見し、色彩の鮮やかさに感銘しました。
理屈じゃなくて、純粋に美しい、ってこういうことなんだなって素直に思いました!
ワイヤーアートって一見すると、どれも似ていると言えば確かに似ている、でも、微妙な色合い、形、そしてテクスチャの違いでこんなに生き生きとするもんなんですね。まるで宇宙や細胞みたいな、、、何ちゅうか大袈裟だけどまるで「神の世界だな、と。
きっと実物を作品として販売等されているんでしょうけど、光の当て方を変えて回転させたり、あるいはグラフィック上でこれらを再現したりして、動的なNFTとされても人気が出るんだろうなって、勝手に思っちゃいました。
きっとブロックチェーン技術って、Limoさんみたいなアーチストの方とも相性が良さそうですね。
Limoさんの更なるのご活躍を期待しています!